Sさんは整理整頓が苦手なため、

デスク周りは常にゴミ山のような状態です。

書類は山積み状態で、

飲みかけのコーヒーカップやペットボトルが机の上に散乱し、

ゴミ箱はいつも溢れ返っている状態です。

そんなSさんがある日、

一人で夜遅くまで残業していた時のことです。

広い職場の電気の中で、

ポツンとその背中が照らし出されていました。

すると出張をしていた上司が、

出張先での案件を整理するために戻ってきたのです。

Sさんは上司の存在にまったく気づかず、

パソコンの画面に夢中です。

机の乱雑さは、

静けさの中で妙に際立っていました。 

そんなSさんを見た上司は、

「道具を大切に扱えないから仕事が進まないんだ。

机の状態が仕事ぶりを物語っているぞ」

と声を荒げました。

上司の鬼気迫る声に、

Sさんは黙って頷くだけでした。

自分のだらしなさを深く反省し、

翌日からは整理整頓を心がけるようになりました。

数週間後、

仕事を就業時間内に終えられる

ようになったSさんがいました。