中国の内モンゴル自治区・

恩格貝にあるクブチ砂漠で、

十二年ぶりに植林ボランティアに参加したWさん。

砂漠の大きな変容に、

驚きを隠せませんでした。

その地は、

日本砂漠緑化実践協会の

初代会長である故・遠山正瑛氏が、

八十三歳で植林を始めた所です。

氏は「砂漠緑化は、

やればできる。

やらなければ何もできない」と、

各地の講演会で植林を呼びかけました。

遠山氏は、

とにかく行動することの重要性を強調しました。

しかし、

十二年前のWさんは植林はしたものの、

広大な砂漠を目の当たりにして、

「自分が数本の木を植えて何になる」と、

諦めと侘しさに押し潰されて帰国したのです。

ところが、

かつてWさんが植林をした果てしない沙地は、

背が高く幹の太いポプラの森になっていたのです。

Wさんは、自分たちが十二年前に行動し、

その後も多くの人たちの手で続けられてきた威力を思い知り、

涙が止まりませんでした。

考えることは重要です。

しっかり考えた後は、

行動に移すことがさらに重要です。

立ち止らず行動をして、

成果を得たいものです。