A子さんが長女夫婦のマンションに、

遊びに行った時のことです。

A子さん長女が話に夢中になっていると、

婿がすっと立ち上がりベランダに向かい、

洗濯物を取り込み始めました。

その姿を見て

「素晴らしいご主人ね」と

A子さんは言いました。

翌週、

A子さんは長男夫婦のところへ出かけました。

すると息子がすっと立ち上がり、

ベランダの洗濯物を取り込み始めました。

それを見たA子さんは心の中で呟きました。

何てひどい嫁なんだろう。

息子にこんなことまでさせて!

帰路につきながらA子さんは、

二組の夫婦の光景を思い浮かべました。

冷静になると、

婿も息子も洗濯物を取り込む行為に違いはありません。

「同じ行動をしているのに、

正反対の見方をしてしまった」と

A子さんは反省したのです。

ともすると、

私たちはその時々の感情や状況にとらわれてしまいます。

物事を客観的に見つめ、

よりプラスの方向で受け取れる自分でありたいものです。