新人の頃は、

仕事とは教えてもらうものでした。

しかし、

仕事を覚えてくると、

自分中心でやっているという

錯覚に陥ってしまうものです。

施設の案内を担当するAさんは、

玄関先でお客様を出迎え、

館内を案内しました。

お客様は「とても美しい施設ですね」と

絶賛してくれました。

Aさんは、

自分が褒められたかのように喜びました。

お客様から、

綺麗に揃えられたスリッパ、

建物入口で流れる心地よい音楽、

隅々まで行き届いた手入れなどを

次々と褒められるうちに、

ハッと我に返りました。

Aさんは案内をしているだけであって、

きれいな環境はそれぞれの部署の担当者が、

清掃や準備を懸命に

してくれているお陰だからです。

職場では個々人に、

仕事を与えられています。

仕事の成果は、

自分の働きの結果ではあります。

しかしその背景には、

仕事を教えてくれた先輩、

各部署の連携など、

複合的に絡み合った結果があるのです。