批判や反対をする際には、

代案を示すことが必要です。

若手社員のYさんは、

先輩たちに対して遠慮なく

反対意見を述べていました。

理路整然と問題点を指摘するYさんに、

いつも先輩は言い負かされていました。

その様子を見てYさんは勝ち誇り、

やはり自分は正しかったという

思いを強めました。

そしてさらに、

たたみかけるように反対意見を

述べていたのです。

すると、

その様子を見ていた他の先輩が

「Y君の指摘はもっともだが、

では君自身はどうすればいいと

考えているんだい」と

尋ねました。

あれこれと理由をつけて反対していたものの、

「では、どうすればいいのか」

と問われ、

今度はYさんが黙り込んでしまいました。

現実的には、

先輩たちの案以外にできることはないと

思い知らされたのです。

「あれはダメ」

「ここがいけない」と

批判するだけでは、

問題は何ら解決されません。

「こうすればもっとよくなる」

という代案を示すことによって、

問題解決は現実味を帯び、

その実行が前進につながるのです。