新入社員のT君は、

購買部門に配属されました。

先輩の指導を受けながら、

順調に仕事を覚えていきました。

しかしある日、

少し気を緩めた隙にミスをし、

得意先よりクレームを受けてしまいました。

すっかり元気を失ったT君に、

M部長が

「喜んで今回の失敗を受け入れたらどうだ」と

アドバイスしたのです。

意味がわからずにキョトンとしているT君へ、

部長はさらに付け加えました。

「失敗した時は、

そこから目をそらさずに受け止め、

素直に反省して原因を考えていけば、

次につながるヒントが必ず見つかる。

いつも失敗ばかりするのは、

その反省を怠って、

ぼんやりとしたままで過ごしているからだ」

たとえ失敗しても、

素直に事実を受け入れたなら、

必ず良い教訓が得られます。

周囲に生じることは皆、

自己成長のチャンスに変わるのです。

M部長の言葉に目が覚めたT君。

「ありがとうございます!」と

大きな声で礼を言い、

以前のように颯爽と商談に向かったのでした。