Yさんは新任の挨拶回りで、

取引先のS課長と名刺交換をしました。

ある日、

Yさんが所属する部署をS課長が訪れ、

親しく

「こんにちは」と

声をかけられました。

一瞬<誰だろう>と言葉を失いましたが、

間もなく取引先名を思い出しました。

ところが、肝心の氏名が出てこないのです。

会話の流れで<確か佐藤さんだったなと思い、

別れ際に

「佐藤様、ありがとうございました」と言うと、

「斉藤です」と告げられ面目を失ったのです。

上司に報告をすると、

「君の仕事ぶりが表われている」

と注意されました。

「先日は見積書を提出する企業名を間違えたね。

段取りは早いが確認が甘い。

その象徴が机上の散乱で、

正確な仕事ができていない証だ」

と指摘されたのです。

痛いところを突かれたYさんは、

ここが自分の弱い部分だと気を引き締めました。

乱れた資料を整理し、

終業時には一日の業務を振り返ることにしました。

忙しい身であったとしても、

的確な仕事は求められます。

足元をしっかりと固めるために、

よく見聞きして確認し、

必要な整理をして業務に精励しましょう。