$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び 道徳


バトルシップ


この日は『ジョン・カーター』と

『バトルシップ』の

2本をハシゴ見したのだが、

観賞後、

特大ステーキと特大ハンバーガーを

同時に喰わされたような、

げんなりするような満腹感に襲われた……。

超大作は日に1本で十分ですね。ゲープ。

という訳で『バトルシップ』。

結論から言うと、楽しめました。

観て損ナシの3.5判定!

しかし……実に派手でノー天気で

アメリカンな映画ですね……。

前半は物凄いんですよ。

言うまでもなく画はド派手だし、

見た目も思考も人類に近い宇宙人との

頭脳戦というアイデアは面白い。

それにその宇宙人の兵器も唖然とするようなものばかり。

動物のように跳ねる巨大戦艦、

ロボコップも真っ青のパワードスーツ、

そして恐怖の赤い鉄球!

未知の兵器の数々に震え上がり、

圧倒的に不利な状況から

主人公らがアナログな戦術で反撃する展開に燃える。

(浅野忠信が準主役級の大活躍。キャプテン・ナガータ!)

とまあ、

物語設定や戦術にリアリティと

興奮を感じられる前半は良いのだが、

終盤に向かうにつれて笑っちゃうほど

荒唐無稽な展開になっていくのが残念。

だってあんな古い、

すぐ動かせるんかねえ?

スゲー燃える展開ではあるが、

いくら何でも……。

あと戦艦ってあんなに早くブレーキかけたり

後退できるのですか専門家の皆様。

最後はもう、

戦艦どうしの撃ち合いというより

巨大ロボットの殴り合いに見えた

宇宙人たちも急激に知能が低くなるしね。

最後の山上のくだりなんてマヌケ極まりないしね。

あと負傷兵や退役軍人に敬意を

払った描写は良いと思うが、

それも含めて軍人バンザイ!

な空気が若干濃い映画なので、

そういう空気がニガテな

僕は今ひとつ気持ちが乗り切らず。

さて、

監督のピーター・バーグは

ドキュメンタリックな映像を駆使して

『キングダム 見えざる敵』

では戦争アクションを臨場感たっぷりに、

『ハンコック』では

スーパーヒーローものを現実味たっぷりに描いた方。

今回も、

宇宙人侵略モノにかつてないリアリティを

与えてくれるのではと期待してたんだが……

結果はまるでマイケル・ベイの

弟が作ったかのような荒唐無稽ムービー。

派手なアクション、

人物の配置、

軍人大活躍な展開、

あとモデル体型の姉さんが

ヒロインって所までマイケル・ベイ作品にソックリ。

とにかくド派手で燃える映画が観たい!

という方にはオススメかな。