私たちは、

職場や家庭で、

人の言葉を聞いたり、

人に言葉を発したりして生活をしています。

そのような中で、

思うように伝わらないことも時としてあります。

IさんがKホテルに到着した際のことです。

高齢の婦人がIさんの側にいた男性客に、

早口で

「ケッケはどこだ」

と尋ねていました。

それを聞いた男性客は

「受付」のことだと聞きとったようで、

「このエレベーターで二階に上がると

左側に受付がありますよ」と答えました。

Iさんも婦人とエレベーターに

同乗するとフロントに着きました。

さらに婦人は先ほどと同じように

「ケッケはどこだ」と受付係に尋ねました。

すると受付係は

「○○家の結婚式の受付でしょうか。

それとも、

着付け室をお探しでしょうか」と、

ていねいな口調で聞きました。

婦人は、

どうやら着付け室を探していたようで、

その後はスムーズに応対が進んだのでした。

ホテル側としては、

プロとして当たり前の応対なのでしょう。

私たちも当たり前のことを

気持ちよくこなす人間性を、

普段から磨いていきたいものです。