フタの部分に厳重にテープが貼られた

弁当を手にするたびに、

Kさんは<いくら何でも

過剰包装だろうと思います。

爪を立てながら剥がさなければならないため、

思わずイライラすることさえあります。

Kさんがある時参加した会合で、

ある寿司専門店の仕出し弁当が配られました。

それを手にした際、

Kさんは<おやっと思いました。

テープはしっかりと貼られていますが、

つまむ箇所のテープが二つに折られているのです。

いつもであれば、

弁当を前にイライラするのですが、

二つ折りの部分をつまむことで、

苦もなくサッとはがすことができました。

Kさんは、

作り手の

「お客様を思う心」

を瞬間的に感じました。

細かな仕様にまで配慮が施されている弁当を手に、

いつも以上に舌鼓を打ったのです。

相手の立場でものを考えなければ、

単なる自己満足の商品やサービスになりがちです。

「自分が自社の商品を買うなら」

といった置き換えの意識は、

業務を進める上での良き判断材料となるはずです。