早稲田大学名誉教授の春木豊氏は、

「動きが心をつくる」

という身体心理学を提唱しています。

人の表情や姿勢、呼吸や発声など、

日常の何気ない動作が心に影響を与え、

心をつくっているというのです。

表情により

「快」と「不快」を

調べた実験があります。

口角を横に広げた時と口をすぼめた時では、

横に広げたほうが快く感じられました。

同じ漫画を読んでも、

口にペンを咥えて読んだほうが、

おもしろく感じられたそうです。

姿勢に関する実験では、

背筋を伸ばした時にイキイキとした

感じが得られ、

背筋を曲げた姿勢にすると、

心が後ろ向きに変化しました。

朝礼の中で、

挨拶や返事の実習を、

姿勢を正して行なっている

職場も多いことでしょう。

これらの実習は、

所作や発声を通して人の心理に働きかけ、

積極性や受容力を養うことに通じているといえます。

心地よい思いを得るために、

まず動作から意識してみるのも

自己変革の第一歩です。

「心と体はひとつながり」を、

生活の中で実感してみましょう。