トワイライト・サーガ
ブレイキング・ドーン Part 1
まず、アシュリー・グリーン(ヴァンパイアのアリス)が、
顔の血色がよくツヤツヤしていることに
不思議な違和感を持つ。
次々と登場するカレン家の女性
メンバーいずれもが健康的な顔色だ。
男性陣もエドワードをはじめ、
ほんのり白っぽい程度だ。
ヴァンパイアである特徴は
赤褐色の瞳の色だけといってもいいぐらいだ。
これまで、
1作目を除いた作品は、
ヴァンパイアの肌に透明感がなくなって、
ただの白塗りだと指摘してきた。
透明感を出すにはそれ相応の技術と
コストが掛かることなので、
いっそのこと今作のようにナチュラル
にしてしまったほうが気障りでなくていい。
また、前作のような華奢なセットがなくなり、
VFXの処理も格段に良くなって、
物語に没頭できた。
さて、その物語だが、
ここまでシリーズが進むと、
登場キャラクターの顔ぶれも馴染みが出てきて、
その相関を思い悩まずに観ることができる。
制作サイドも、その辺は承知しているのだろう。
人間とヴァンパイアの間に
生まれくる未知の命を主軸に据え、
ベラとエドワードの苦悩と、
再燃するヴァンパイアと人狼のいがみ合いを
丁寧に語ることに専念した作りになった。
しかもアクションにはスピードがある。
カレン家とキラユーテ族の板挟みになる
ジェイコブがいかなる行動を取るのかも注目だ。
毎回、
大筋では同じことの繰り返しなのだが、
今回は新たな展開と映像の美しさ、
三角関係を超越したラストといい、
シリーズ中「トワイライト~初恋~」
以来の面白さだ。