「人はどういうところで、

いちばん良い考えが浮かぶか」

について、

中国の欧陽脩が遺した言葉が

「三上」です。

 三上とは、

「馬上」

「枕上」

「厠上」のことです。

馬上とは、

今でいえば電車やバスなど

乗り物の中です。

枕上とは、

文字通り枕の上に頭を置いている状態で、

床の中に入っている時になるでしょう。

厠上とは、

トイレの中です。

トイレに新聞や雑誌を持ち込んで

「読書」に耽る人もいるようですから、

集中するには打ってつけな

空間といえるのでしょう。

他のことをやっている時に、

発明や発見に連なる考えは閃くようです。

三上は、

最適の場所といえるのかもしれません。

日本人で初めてノーベル物理学賞を

受賞した湯川秀樹博士が、

常に枕元にメモ用紙と鉛筆を

置いていた話は有名です。

大事なことは、

その閃きをそのままにせず、

すぐにメモを取る習慣を身に付けることでしょう。

時間が経てば、

すぐに忘れてしまいます。

いざという時に妙想を捉える習慣を、

日々の中で養っていきたいものです。