$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び
 


探偵はBARにいる



札幌・すすきのを舞台に、

しがない探偵がとある事件を追う……

くらいしかあらすじを

明かせないのが無念だが、

笑わせつつもハードな

ミステリーが展開される映画。

監督はドラマ『相棒』でも多数の

エピソードを監督している橋本一。

もうタイトルからして良いよね。

だって“BAR”ですよ、

“バー”じゃなくて“BAR”ですよ。

ちょっとばかしオシャレでしてよ。

いや~、松田優作の

『探偵物語』が大好きな僕には

堪らない映画でした。

いつもは軽妙で、

気が抜けてて間も抜けてるけど、

決める所はビシッ!と決める。

これぞホンキートンク

(安酒場調)・ハードボイルド!

……いやまぁそんな言葉無いけど。

札幌版・工藤俊作(『探偵物語』の主人公)とも

呼べそうなこの役をこなせたのは

きっと彼しかいないんじゃないか?

てなくらいに、

大泉洋は役にハマっている。

ハードボイルドなナレーションとは

ウラハラな行動で笑わせ、

どんなに追い詰められても

減らず口を叩いて笑わせる。

そりゃ見た目は松田優作みたいな

男前じゃないけど、

ホントに男前に見える瞬間は何度もあった。

屋上でアキラの父親とやり

合うシーンの独白とか、

「スピード上げてくれよぉ!」と

叫んだ瞬間とか、

時々、

ゾクゾクするほどカッコいい。

松田龍平演じる高田君もいい感じ。

常にぼへ~っとしてるけど

ムチャクチャ腕っぷしが強い頼りになるヤツ。

遅れてくるけど。

欲を言うなら、

高田君には後半ももっと活躍して欲しかった。

(にしても、

どんな経緯であの二人が手を

組んでるのか不思議だ……)

小雪も良かった。

何が良かったかはネタバレになるから言えないが、

いやあ良かった。

頭の鈍い僕はあのラストを

予測できんかった。

や、

頭には浮かんだけどちょっとした

理由で可能性を排除してたんだよなあ。

西田敏行、高嶋政伸、オンボロ車くんとかも

忘れちゃいけない素敵なキャストだ。

そしてこの映画、

映画まるまるの雰囲気が実に

小粋な感じで良いんですよ。

音楽や挿入歌も素敵だし、

それこそシックな酒場を思わせる

琥珀色した艶のある色彩とか、

ざらついて白灰色した

昼間の街並みとか、

一面の雪の美しさとか、

味わいのある映像を楽しめる。

行ったこと無いけど、

札幌ってハードボイルドな街だね!

つう訳で、

ちょっと粋なミステリーを

観たい方にオススメ。

意外とハードなシーンも含まれるので、

そこは少しだけ心構えを。


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