$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び


ジュリエットからの手紙


この映画の取り柄は明るさだ。

美味そうな食べ物に、

たっぷり陽を浴びたヴェローナの街並み、

クルマで訪れる村々の緑がいい。

先日観た「キッズ・オールライト」に

通じるものがある。

古い手紙が発見される経緯は安易だが、

「ブラック・スワン」などの

芸術性を求めた作品より、

こうした夢のある明るい

作品のほうが好きだ。

観てよかったと思う。

ソフィの婚約者ヴィクターは

仕事熱心というよりも

食べ物に目がない。

ある意味、

好感が持てるのだが、

やはりソフィとの相性が

イマイチという雰囲気が出ている。

手紙の主クレアが現れることによって、

ソフィアの人生に変化が起きることを

充分に予感させる。

クレアが初恋の相手を

探す小旅行が楽しい。

イタリアの爺さんたちの色気のある

台詞にいちいち感心させられる。

イタリアの男はスケベなんかじゃない。

女性を放っておかないのだ。

クレア役の

ヴァネッサ・レッドグレイヴの

生き生きとした目がいい。

可愛ささえ漂う。

このぐらいの年代の

役者さんはさすがに上手い。

おまけに久しぶりの

フランコ・ネロまで登場して

盛り上がる(実はこのふたり実生活でも夫婦)。

この作品、

クレアの初恋の相手を

探すロードムービーの形を

装っておきながら、

実はソフィの新たな門出を

描いた安心して観られる

恋愛ドラマなのである。

ちょっぴり泣けてハッピーで、

夜はぐっすり眠れること請け合い。



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