$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び

名前のない女たち


アニメのコスプレしたルルと元ヤンキーの綾乃…

まさに下妻物語。

ルル役の安井紀絵はちょっと

小向美奈子似、綾乃役の佐久間麻由は

間違えるくらい井上和香に似てました。

原作はタイトルのまま、表には出ない(

AV自体が裏ですが、そのさらに裏の…)

使い捨ての企画もののAV女優の

生き方を追ったノンフィクション。

監督の佐藤寿保は、ピンク映画の枠を超えて

「刺青」「芋虫・乱歩地獄」などを撮ってきた。

意外にも成人指定されてません。

撮影現場は最後だけ長いですが、

あとは少しだけ。

裸もありますが、むしろ少ないくらい。

原作の趣旨に沿って、まじめに作ってる。

人気AVからでなく、

あえてオーディションをして無名の女優を

起用してることからも、

そのまじめさわかると思います。

街で声をかけられた地味な

OL純子が自分探しのために足を

踏み入れたAVの世界。

はじめは怖かった先輩AV女優綾乃と

も本音でぶつかれるようにもなれた。

全く興味のないアニメキャラのコスプレをして、

別の人格を演じることが快感だったり、

フアンレターもらって男の人から注目されることが

嬉しかったりしていたが、

知り合いのAV女優が飛び降り自殺するなど

この業界の残酷さがわかってきて、

彼女自身の私生活もしだいに壊れていく。

企画AVは、安い報酬の日雇い稼業、

現場も段々と過激に悲惨になっていく。

それでも、AV志願する女性は、多いという。

街で声をかけられ、

スカウトの甘い口車にのった子が大半だが、

自ら志願してくる子もいる。

今の自分や生活に不満の女の子たち。

その心の隙間を埋めるのがAVであったりする。

その先にもっと厳しく

残酷な現実が待ち受けていることを知らず…。

映画の落ちは、

ちょっと現実離れした悲惨さでしたが、

それがむしろ後味の悪さを消してくれてよかった。

女性にも観てもらいたい映画ではありますが、

劇場に足を運びづらいかな?


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