悪人
深津さんが賞を取った事もあり、
期待満々で観に行きました。
だけど少々期待しすぎたようで、
ストーリー展開を楽しむ事が出来なかった。
ただストーリーとは別に、
登場人物を演じられた方々の
迫力は感じられました。
深津さんの首を絞められる表情、
実際に苦しかったと言う話もありましたが
迫真の演技だったと思いますし、
妻夫木さんも人物の情けない
弱さや心底にある人への優しい気持ち、
優しくして欲しい気持ちが伝わり、
深津さんに負けず
素晴らしかったです。
この二人に負けずに良かったのが脇役の方々。
特に樹木希林さん、
柄本明さんは観る価値がありましたし、
大学生役の岡田さんも
イメージ的にはまってて良かったです。
ちょい役的なバスの運転手の一言、
岡田さん演じる大学生の友人の一人
妻夫木さんの親戚と思われる男性、
それらの方々の仕草や行動にも
素敵な部分が見れました。
誰が本当に悪人なのか、
誰の心にもある闇の部分は悪人ではないのか
罪を犯した人は本当に悪人なのか、
人を傷付けなければ悪人ではないのか
他人の不幸を楽しそうに話す奴に
同調して笑っている奴は悪人ではないのか
犯罪者を愛した人は悪人なのか、
犯罪者の家族はどうなのか
偉そうに他人を語る奴は正義なのか。
全てのことに線を引いたような一つの答えは無く、
一纏めには出来ない。
同じように見える事も全ては違う事。
今更なことを今更ながら
考えさせられなければならない世の中。
そんな事を感じさせられながら、
そんな事に軽く苛立つ感じを最後に
感じつつ見終わったっすね。














