ひそひそと言葉を自分は乾きつくしている飢えつくしている乏しくなりすぎているほんのり向こうから灯りが見える夜道の様にどこか深いところからじわじわうるおってきてやがてこんこんと湧き出る泉が身のうちにできぬらしつづけてきれた何度目かの経験があっていまけんめいに貴女をなだめているあの向こうからやってくる時がくれるよ時がくれるよとなえしぼむ貴女に栄養を与える様にひそひそと言葉をこぼす風邪もなおしたよ火傷の傷もなおしたよとなにかが言うそしてひそひそひそひそ言葉はしみてゆくしみてゆくしみてゆくのだ葉をたれてたっている自分の中の樹々の上に大地の上に