かつて限りなくいるようでもともままいるのではなくばらばらになったこころを包んで肉体がうすら陽の下に居るだけだ自分を満たしていたひとつの期待が自分からすっぽりなくなったというだけで風景はこんなにかわってしまったかつて限りなく満たされた自分の心をその下に寝かせてくれた青葉さえいまはくろぐろとただ空しい活きいきとしていた草花は色あせ鳥さえ自分から逃げて行くのだそのとりつくすべのない風景を見ながら自分はうっすらと冷えてゆく