60歳のラブレター
三組の還暦に差し掛かろうとする
男女の群像劇。
主軸になるのは、
出世の為に家族の事を
振り返らない夫と、
そんな夫に従い
自分の感情を抑制して来た妻、
だが、二人は夫の定年を期に離婚する。
二組目は、互いに口汚く罵るものの、
糖尿病の夫の為に
ウォーキングを
毎日している魚屋の夫婦。
夫には欲しいものがあった。
それを知らぬ振りしている妻。
三組目は、妻に先立たれた
医師と行き遅れた
キャリアウーマンの二人。
互いに惹かれ合っているのに、
もう一歩を踏み出せない。
そんな三組の60歳のカップル。
夫々に味があって
面白味をだしているのですが、
やっばりイッセー尾形と
綾戸智恵演じる魚屋の夫婦の
エピソードが自分は好きでした。
夫の方の病気を心配していたら、
実は奥さんの方が大変だった。
夫は愕然、
自分の今までの気持ちを
奥さんに買ってもらったギターを
奏でながら、
ベットに眠る妻に必死に訴えかけます。
自分の感情を切々と
訴える姿は悲哀を誘います。
それは長年連れ添った
二人の歴史でもあるのです。
イッセー尾形というキャラの
おかげかもしれませんが、
味のあるシーンです。



