あることに

希望が持てなくなると

冬の海の様に荒涼となる

かすかなものが見え始めると

ふわふわと

タンポポの綿の様に

身体が浮き上がる

何もない時は土色か

退屈な身を

重苦しくもてあます

身は一つなのに

こんなに沢山の者がいて

薄い皮膚に包まれた

自分の宇宙は

うすばかげろうよりも繊細

そして

今日

痛んだ足で立ち上がり

草の葉の

不安とともに

揺れている