自分は

めろめろと味わっている

ごくんとこくのあるものを呑んでいる

漂う品格を嗅いでいる

文章は言葉の流れ

形のない思いを

形にして見せる手品

思考の中味を並べて

見せるパッチワーク

自分は

活字の中を

解けながら

流れながら見る

見ながら取る

そして

広大なひとつの流れを通った後

自分の漁ったもので肥えた目や

大きくなった魂に会う

こんにちはという様にでなく

うんやっぱりねと

いうように

それから

自分はまたひもじげに探し

別の扉から入って

食べる