自分には聞こえるのです

自分の奥深くあって

静かに流れている

命の音が

自分がまだ始まらぬ前から

始まっていた命の音

座っていると

その音は

永遠の宇宙から

悲しく哀しく

自分の皮膚に包まれて

こだましせまってくるのです

そして

自分は

かまきりの様な

淋しい眼をして

じいっと

それをきいているのです