ぺしゃんこと鼻を折られたとき

初めて見える

過信や うぬぼれ 慢心が

それらは

怪鳥の羽を広げたおぞましさにも似て

五体いっぱいに広がっていた

人は

何事にもなければ

何事にも見えないが

何かがあると

何かによって照らされる己の姿を

描くも鮮やかに見ることが出来る

知性や愛の隙間まで

撫でさすられ眠る心

すきや まぐわで

堀おこされて覚める心

自分はいま

全身

目になって

本当の自分を

探し当て様としている