暗い雲におおわれた

不毛の砂丘にうずくまるとき

もう

再び光を見る事はないと思って

路上にうちすてられたぼろきれの様に

引き裂かれた心を

どう処理しようもなく

打ちしおれている

想像する未来は

ただ暗く暗く傾斜して

立ち上がることさえ

思いつかなくさせてしまう

時がたつと

雲は晴れてゆき

光は見えてくるのは

歩いていると

必ず砂丘は終わるのに

人は

そこにいる時

見事な錯誤によって未来を見あやまり

誰も手を下さないのに

滅びてゆく