あの人の笑いが

甲羅に突き刺さって

この人も

携帯電話の向こうで

うるさいという気持ちを

まる出しにして

自分のはらわたをしぼって行った

じんわりとつき放たれた

人の谷間で

自分は

支えを失った痛さに

秋の虫の

羽より

うすく

はいまわる