いるようで

もともとのままいるのではない

ばらばらになった心を包んだ

肉体が

うすら陽の下にいるだけで

自分を満たしていた

ひとつの期待が

自分から

すっぽり無くなった言うだけで

風景はこんなにも変わったしまった

かつて

限り無く満たされた自分の心を

その下に

寝かせてくれた青葉さえ

いまは

くろぐろとただ空しい

活きいきとしていた

草花は色あせ

鳥さえ

自分から逃げていく様だ

そのとりつくすべのない

風景を見ながら

自分は

うっすら冷えてゆく