貴女が

一度振り向かなかったと言うだけで

自分はこんなに暗い

一言足りないと思うだけで

こんなに痛む

自分は

貴女の一拳一動で

愛の尺度を計っている様だ

でも貴女ははっきりと

振り向かないだろう

いつも一言

自分にとって欲しい言葉が足りないのだろう

そして自分は

暗いだろう

いつも淋しいだろう

この暗さは愛の比重の重い方が

多く負う様に仕組まれている

自分はそれを

負う方の役割にある様だ

夏の光のまぶしい道で

何事も無いように

すんなりと微笑みながら

内側から突くものを包んだまま

肩を並べて歩いている