自分は平らかな様でいて

ワダチの様だ

人の投げかける愛や

憎悪をめり込ませている

悲惨な道

自分は眠ることなく

貴女の言葉をそしゃくしている

自分は華やかに笑って

その効果をうかがう淋しさ

自分は自らを捨てたように何気なく居て

いっそうその位置の確かな事を見るようとする

生きぐさい欲望

今日 愛する貴女と挨拶をかわし

痛みの様にわが身に

愛の降り注がれて事を見る様にする

ああ

人はなぜ

あのひなびた風景のように

枯れる事が出来ないのだろう

貴女と手を握り合いながら

自分は

その手のいっそう硬く握る事を

絶えず願って居るしたたかな者