あの時

あの人があんな言葉を言った

自分が

あんな言葉を答えた

思い出しては

にがわらいをする自分

初夏の日向の様に

ほのぼのと光る様にいる

ひとつの言葉が

人にもたらせるモノは

こんなに大きい

どんな薬も

ご馳走も

自分をほのぼのと光る様に

させたりはしない

美しいものを見るように

心よい音楽を聞く様に

そおっと

あの言葉を想っている自分は

体中がまぶしさに身もだえする

それは

隠れてモノを食べる様に

ひそかな事だが