ちょうと刺激を与えると

過敏に反応する自分の心は水

果実の花芽がふくらむ朝は

静かに満ち

貴女の言葉をあげれば

体の中から

茶色い苦痛の毒をしたたらせ

嬉しい便りがくれば

薄紅色湧く物がある


心良く人と向き合えば

柔らかくせせらぐものがある

泣くとき笑うとき

その時々の変化を

複雑に顔を映す

心の中の深い水は

なげかけられたモノによって

さまがまに反応する

けれども

一人居る時の決して

ただ青々と澄んでばかりはいず

さまざまな思いのままに

いつも

波紋を立てている