その人は海

どんなに深く尋ねても

なお深いところにいて

探しあてられない

その人は森

一歩入れば

その神秘な魅力に幻惑されて

出る事が出来ない

その人は天空

どんなに手を伸ばしても

とどかない澄んだ高さ

しかし

どんなに手を伸ばしてもとどかないのに

どんなに探そうとしても

探しあてられないのに

静かなこの昼の部屋で

ちゅとした

冗談を言いながら

すぐそばに

その人は自分を見ている

・・・・・・・。