世界の中の一人だったことと

世界の中の一人だったこととの違いは

地球の重さほどのちがいだった

投げ出したこと

投げ出されたことは

生と死ほどの違いだった

捨てたことと

捨てられたとは

出会いと別れほどの違いだった

創ったことと

創られたことは

人間と人形ほどの違いだった

燃えることと

燃えないことは

夏と冬ほどの違いだった

見つめている

誰かも見つめられていない太陽

がらんどうを背景に

自分は

一本の燃える事のない木を

燃やそうとしている