いまは誰も

この自分に触れる事ができない

自分は未知数だから

前の時が続いている限り

自分は

未知数の可能性を歩いている

希望という心だから

生まれない前のふるさと

生まれた後の未来

それは自分に数えない

自分の立っているのがどこなのかを

自分の愛しいのは生まれない前の闇

自分の恐れるのもやっぱり死の向こうの闇

自分は

闇と闇との間に置かれた

ほんのわずかな時を降り積もらせるまぼろし

時が続いている限り

自分のまぼろしを追うまぼろしの騎士

誰もこの自分にふれることができない

行き止りのあの恐ろしいところへ

あの恋しいところへ

自分が帰る時を

貴女が見届ける時まで

そうだ

貴女はそこから

自分にふれる

ちまたに流れた自分の分身

自分のまぼろしの所在に