土に

頬をつけてじいっとしていると

よみがえってくる詩がある

遠い 遠い

故郷のような

母の乳房のような

やさしく力強い息づきがある

お前が育てたもの

お前が刈りいれたもの

すべての生を支え

すべての死を受け入れて

何事もなかったかのように

ただ在りつづける土

おまえは

巨大な謎のように

過去から

未来へ

なだらかに広がっている