汲んで(クン)もつきはないものがある

それをなんと呼ぼう

深い森に

木の葉にうもれ

しんしんと湧き出る

あの澄んだ液体

貴女は

一度知ったら忘れられない

すがすがしいつめたさ

それ故に

自分に汲みとることのよろこびを教えた

それを何と呼ぼう

たとえば愛

たとえば哀しみ

たとえば英知

あまりにひそっりと

目立たないところで

自分の渇きを癒している

何と呼ぼう

なんと呼ぼう