何もいらないのだ

何よりも

欲しいと思っているものは

なおさらずらわしい

だから求めながら

近づく距離のこちら側でぶちこわす

もっているもの

もたらされるもの

自分の周辺に目を吹く

可能性への誘因さえ

雨のように静かに重いので

自分は

こわさずにはいられないのだ

そして

いつもひとりだ

着ているものや

着せられたものは脱いでやれ

着たいと思っているものだけ美しい

そして自分は

いつも裸だ