しぼる

見えるものと見えないものの間に

風と光の間に

光と植物の間に

植物と土の間に

土と水の間に

ふるえながらたわむれている

新鮮な脈拍を

どこかで

乳の中からバターをしぼる

植物からグルーンジュースを

海水から食塩を

ああ

自分の知恵の中で熟していた果実

しぼれ

それら

すべてのものの中のエキスを

じゃこうの様に匂わせながら

秋という季節の中へしぼり込め

この

理由なく

いたまらない

ひとつの乾きを

癒すために