自分が貴女を見付けたので

貴女は不幸になったのかも知れない

貴女が自分を捕まえたので

自分が不幸になったのかも知れない

そおっとしておけば

あるいはそのままで美しかったのに

ある時

自分は不幸だったから

貴女を見付けたのかも知らない

貴女も

不幸だったから

自分を見付けたのかも知れない

そして

お互いに見つめ合った不幸の中で

小さな愛が育っていると

いまたまらなくそう想うのです

そう想うとき

ちょとも不幸でないようにも想えるのです

でも

やっぱり

貴女と自分が

ひとつの世界で

小さく小さくなって行くような

そんな不幸があるのです

どこまで行っても消えない

二人だけの

不幸です