破壊

犠牲にのみ重い空よ

優しさを失った空よ

もうそこからは愛はかえってやきやしない

にしにしと重く垂れさ下がった雨雲の

どこにも切れ間のない残酷さよ

この無意味な重さは

自分から若さを取り上げてしまう

好意を受けつけない空

哀しみを理解しない空

自分の空はあまりに暗すぎる

かつての

若い湖は空に吸い上げられ

水底をさらけ乾いた沈黙を醜く淀ませる

だから空は

自分の運命を抱き込んで

あんなに重く

あんなに疲れて

破壊の血を流そうとしているのだ