手にとろうとすれば消えてしまいそうに

はかなげでありながら

記憶の闇をへだてて

あざやかに浮かんでくる貴女

おしのけようとすると水面でくだけた顔のように

わずかに揺れるだけ

またいつのまにか自分の中をしめている

貴女はいったい

どんな手続をして

自分の領土へ入ってしまったのか

ものを考ええる時

ふっと立ちふさがる

貴女の顔はじょいまっけです

仕事をする時

自分はその顔のため

ぼんやりして叱られます

それでも

ふっと表情がきになる

その顔は

ほんとうにじょまっけです

でも

今はもうそれを消すには

自分を消すしか

方法がなきなってしまいました