短編 詩集義 翼この翼が偽物でもきみの所まで飛んでゆくこの距離を埋められるならどんな嵐の中だって桜 葬やがて来る最期なら舞い散る花びらの下貴女の手をつないで行こううたた寝醒める直前の夢の端貴女の姿を垣間見るまぶたを開いた先にあるのは貴女の居ない現実クローバー君を想うあまり一人きり大声で泣き叫んだ野っ原の真ん中独りじゃないよと微笑する青空ぽっかり