貴女は

自分がなげいているとき

ほのぼのと明るませてくれ

自分が荒涼とした思いにいるとき

その視野の中へ

気高く現われ

自分がわかっているとき

その花びらの

露をさし出してくれ

自分がさびしがっているとき

静かに存在を示す

ああ

いまは遠い地にいて

会うすべもないのに


貴女は

自分が生きている間

自分の目の中で

咲き続けるのか

むごくも

豊かな

一輪のバラ