本日は、N.viking vividred×truncataです。
①交配種 :N.viking vividred×truncata
③入手元 :けふおさん
④生長度合 :普通
⑤栽培難度 :簡単
⑥挿し木 :我が家での実績無し
⑦嚢の大きさ:12cm程度
⑧雌雄 :♂、7月頃
N.vikingは近年発見された種類で、タイの本国及び西海岸アンダマン辺りの島々に自生する低地性のネペンテスです。ネオファームによってAタイプ、Bタイプ、ボートフォーム、ビビッドレッド等の種々タイプが発売されたそうです。そもそもバイキングとはゲルマン人(ノルマン人)の別称で、彼らは快速軍船を開発し大洋海を可能にしたことで、様々な地域を侵略、略奪、征服、植民地化したこと等で有名ですね。
本種の最大の特徴は、根部がぼってりと膨らんだ塊根状になる事です。これは乾期や野火などに耐えれるように進化したとか、何れにしてもとても生命力旺盛で猛暑に対
しては全く問題なく絶好調でどんどん成長、低温にもある程度耐えれる様で、とても育て易い強健種だと思います。
種々formがある中で、今回の交配親はvividredというもので、鮮やかな、鮮明な赤という意味にぴったりでしょう。
一方花粉親のN.truncataは、1911年にMacfarlane氏によって発見されました。フィリピンのミンダナオ島の北部から中央部の標高0m~1500mにかけて自生しており、ミンダナオ島の固有種です。最も、一般的には標高230m~600mにかけての山中が多いようです。本種は他のNepenthesと見紛う事は多分無いと思います。それは本
種の最大の特長である葉にあることです。ハエトリソウの葉の様に截形の軍配型をしており、葉の表面には白色短毛が密生しています。その形は何か理由があるのでしょうかね。自生地では、地上及び樹上に着生して生息しています。捕虫嚢の形はずんぐりむっくりからスレンダーな形等様々です、その大きさは種類によっては最大50cm程になるものもあります。又、色彩も非常にバリエーションが多いようです。
以上の両種による交配種で、2021年11月に何時もお世話になっているけふおさんより戴きました。誠にありがとうございました。草体は雰囲気的にN.Vikig寄りでし
ょうか。主茎は力なく何とか頑張っているかなってところでしたが、昨春になって力尽きてしまいました。唯、2021年12月になって地際から腋芽が2芽発生してきたものが徐々に生長してきており、各々60cm、40cm程度徒長してきています。又小さな腋芽も地際から発生してきました。今後の爆発的生長を期待したいと思います。
2024年9月下旬から10月上旬にかけて本種初の花穂が上がってきました。蕾の形状からして雄花と推断していましたが、開花して良く観察してみると確かに花粉袋をまとった雄花でしたが、その花粉塊の中心部辺りからウサギの耳の様な付属物が2~3本伸び出ていました。ルーペで確認すると雌花の柱頭が炸裂した残滓の様な感じでした。
Nepenthesは基本的に雌雄異株だと思っていましたし、栽培を始めて既に40年以上経ちますがこんなことは初めてでした。もしかして雌雄同株なのでしょうか。暫く経過した本日確認してみると鞘の様な物が膨らんできていました。良く判りませんが果たして種実は出来るのでしょうか。もう暫く観察してみたいと思います。下段写真左から、
1.2021年11月2日、戴いた当日に撮ったもので、この時点での株姿。
主茎のみ伸長している状態だが結構大きい(^v^)
2.2021年12月20日、地際から小さな腋芽が発生してきたよ~(^^♪
3.2022年2月11日、地際から発生した腋芽のその後の様子。少し葉身
が展開してきた。地際から一つ上の節からも腋芽が発生している(^^♪
1.2022年3月17日、腋芽のその後の様子。少し大きめの葉身が展開し
てきている
2.2022年4月12日、腋芽のその後の様子。徐々にではあるが生長して
きている様だ
3.2022年5月23日、上節から発生した腋芽に小さな捕虫嚢が着いてい
る(((o(*゚▽゚*)o)))
1.こちらから三枚は2022年6月25日に撮ったもので、こちらはこの時
点での株姿。主茎は勢いが無い様だ
2.地際から発生した腋芽をアップ。2芽共に生長してきているよ~
3.上節に発生した腋芽に着いた最初の超ロアー。どちらかと云えばN.truncata
の様な雰囲気が…
1.上節に発生した腋芽に出来つつある二番目のロアー
2.こちらから二枚は下節から発生した腋芽のもので、最初の超ロアーが着い
たよ~
3.下節に発生した腋芽に着いた二番目のロアーだが、蓋が超小さくて一寸奇
形を呈している様だ(^^;
1.こちらから六枚は2022年9月12日に撮ったもので、こちらから三枚
は最初に地際から発生してきた大きめの腋芽のもの。こちらは二つ前に着
いた捕虫嚢。リップの部分が大分dirtyになってきた(^^;
2.一つ前に着いた捕虫嚢。まあこんなものだろうか
3.最新の捕虫嚢。少しslenderぎみになってきた感じだ
4.こちらすら三枚は二番目に発生してきた腋芽のもの。こちらは一つ前の捕
虫嚢だが既にめっちゃdirty(^^ゞ
5.最新の捕虫嚢。蓋が開いたばかりでリップは未だ完成途中である
6.次に生長してきた捕虫嚢の赤ちゃん
1.2022年11月22日、最初に発生してきたやや大きめの腋芽に出来つ
つある捕虫嚢の赤ちゃん
2.左写真の捕虫嚢のその後の様子。完成まであと一息って感じだろうか
3.左写真の捕虫嚢のその後の様子で、逆アングルから撮ったもの。完成して
リップのストライプも中々のものだが、一寸蓋が小さい奇形だね~(^-^;
4.こちらは小さめの腋芽に着いた最新の捕虫嚢。ややvividredに近くなって
きた感じだろうか
1.2023年8月24日、徐々に生長してきた捕虫嚢の赤ちゃん
2.2023年8月29日、左写真の捕虫嚢の赤ちゃんが完成した様子。結構
ストライプが鮮明に発現している様だ
3.2023年9月25日、蓋が開いて間もない捕虫嚢。未だリップは完成し
ていない。それにしても一寸汚れが(;^ω^)
4.こちらから三枚は本日2023年10月23日に撮ったもので、こちらは
現在の株姿。主茎は朽ちてしまったが、地際から2芽発生してきた腋芽が
徐々に生長してきている
5.最初に発生してきた腋芽に着いた最新の捕虫嚢。何となくそれらしくなっ
てきた様だ(*^。^*)
6.リップをアップ。出来て間もないのでリップはとても艶々感がある。スト
ライプもとても良く発現しており美しい
1.2024年4月7日、地際から発生してきた腋芽が40cm程度徒長した
枝に着いた最新の捕虫嚢。開きたてで未だ完成しきっていない
2.こちらは地際から発生し果てきた腋芽が60cm程度徒長した枝に着いた
最新の捕虫嚢。蓋が開いたばかりってところだ
3.左写真の捕虫嚢の次に出来つつある最新の捕虫嚢の赤ちゃん
4.現主茎が2m程度徒長した枝に着いたアッパー。蓋が退化?してしまって
いるね~(^_^;)
5.左写真の捕虫嚢の次に生長してきている最新の捕虫嚢の赤ちゃん。完成ま
で大分かかりそうだ
6.地際から発生してきた腋芽に着いた最新の捕虫嚢。vividredに近い感じの
色合いだろうか
1.こちらから二枚は2024年6月17日に撮ったもので、こちらは地際か
ら発生してきた腋芽が徒長してきた枝に着いた最新の捕虫嚢
2.左写真の捕虫嚢のリップを拡大した様子。色合いもイマイチで角張は殆ど
発現していない様である
3.2024年10月2日、本種で初めて開花した。あれっ(・・?。確かに花
粉塊から花粉が出てきているが花粉塊中心部からウサギの耳みたな付属物
が出てきている。全ての花がそうなので奇形ではなさそうだ
4.こちらから三枚は本日2024年11月3日に撮ったもの。こちらは例の
花穂で鞘の様なものが確認できる。一般的にはガク片基部から種実の入っ
た鞘が形成されるが、これは雄花の花粉塊基部から鞘らしきものが形成さ
れている。完熟したら確認する予定だが、種実があってもしいなであって
もその存在が確認できれば雌雄同株と思われる
5.こちらは別の鞘をアップしたもの。どう見ても種子のように思われてしか
たないが…
6.地際から発生してきた腋芽が少し生長してきた枝に着いた最新の捕虫嚢
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