本日は、N.viking var boatform sib × gracilis dark-purpleの交配‐その14について紹介します。

①交配番号 :NO.04
②交配親  :N.viking var boatform sib × gracilis dark-purple
③交配日  :2012年7月21日
④採取日  :2012年9月13日
⑤播種日  :2012年9月16日
⑥発芽確認日:2012年11月5日

本種は発芽から6年強経過し、2015年以降毎年開花していますが、何れも雄花ばかりでした。既に殆どの株が雄花ばかりで残り1株のみ未開花で雌花であることを期待していました。2018年の夏、その未開花株が初めて開花し、期待通り雌花が咲いてくれました\(^o^)/。唯、タイミングが悪くsibることは出来ずおまけに雌花の写真を撮り忘れてしました(ノД`)シクシク。
本種の交配コンセプトは、N.vikingの形状を維持しつつ、N.gracilisの様に小型で、色合がダークパープルに近い感じになる事をイメージしましたが、実際にはN.gracilisに非常に良く似ている様に思います。N.vikingの様な襟、形には程遠いですね。若干房飾りが大きくなる程度です。N.gracilis若しくはN.trichocarpaの様な雰囲気でしょうか。唯、両親に似て夏場は良く着袋してくれるようです。それに冬場の低温期でも、日中しっかり陽に当ててやればしっかり着袋してくれますので、至って強健と言える
でしょう。一応「リビングネペン」の部類として合格でしょうか!(^^)!。
ミリオンベルの様に小さな補虫嚢が鈴なりになってくれる事を想像し、3株寄せ植えの吊鉢仕立てを1鉢作ってみました。その後N.gracilisの植生であるグランドもどきの
嚢が沢山地面に出来ていました。この腋芽も生長し今は次の腋芽その次の腋芽…にとって代わっています。
ダークブラウンの色合いから赤味の濃いもの、そしてグリーンっぽいものなどが出てきています。1株植えのダークブラウンの個体と、色の濃いもの、中間、薄いものを3株寄せ植えにした個体を最終的に残しています。
随分植替えをしていないせいか既に大分老化しており、且つ旧温室内で劣悪環境下ですので状態は非常に悪いです。早く新温室に移動させると共に挿し木による株の更新を図りたいものですが…。下段写真左から、

1.種子親のN.viking var boatform ×sib。一般的には赤系統が多いN.viking
  の中で、この子はグリーンっぽい発色で良く着袋してくれることと、腋芽が
  発生し易くブッシュ状になること、そして花上がりが非常に良い個体だと思
  う。嚢の形状はやや縦長だが、結構大きくなる(我が家では個体識別のため
  グリーン系と呼称)
2.花粉親のN.gracilis dark-purple。発色は少し濃くなったりやや薄かったり
  と、あまり安定してくれない感じ。ダークパープルとまでは言えない雰囲気
3.蒴果と種子。種子は充実したものが多かった。きっと相性がいいのだと思う
4.発芽して4ヶ月弱経過した2013年2月27日に撮った実生。既に12株
  は先発でセルトレイへ植え替えているが、全体的に本葉が1~2枚展開して
  きたので、ボチボチ本格的な植替え時期

1.2013年1月31日、先発で播種鉢の実生を連結ポット(1ポット:4×
  4cm)に植え替えたところ。結構実生があるので、全部終わるには2~3ケ
  月かかるかもしれない
2.2013年7月10日、最初のポット上げの様子。少しずつ大きくなってき
  ている様に思う
3.2013年9月2日、ボチボチ大きくなってきたので、ビニールポットに植
  替えようと思い株を抜いた所。株の大きさに比べて根回りは少ない感じ
4.2013年9月4日、ポット上げの状態を撮ったもの
5.2013年7月1日、4cmポットが無かったので、こちらは小さな連結ポ
  ット(1ポット:2.5×2.5cm)に植え付けて1ケ月程度経過したもの
6.2013年8月31日、連結ポット(1ポット:2.5×2.5cm)のその
  後の状況。結構成長が早く、隣の領土へ侵入してきたので植替えが必要かも
  しれない
7.2013年9月1日、連結ポット(1ポット:2.5×2.5cm)植えの苗
  を連結ポット(1ポット:4.5×4.5cm)へ植替えをしたところ。結構
  重労働で、苗は未だ沢山ある。フゥ~
8.2013年11月21日に撮った連結ポット(1ポット:4.5×4.5cm)
  苗の様子。随分大きくなってきた

1.2014年4月3日、6cmビニールポットへ植替えして少し経過したもの
2.2014年5月2日、こちらは先行して2株をビニールポットへ植替えして
  いたもの
3.2014年7月27日、大きくなった個体を3.5号ブラ鉢へ上げた様子
4.2014年9月12日、左から二枚目の個体のその後を撮ったもの。株は小
  さいながら結構鈴なりになってくれた。本種は両親譲りで、高温時に元気モ
  リモリで良く着袋してくれる。この個体は無遮光で育てているが、光をとて
  も好む感じ
5.2014年9月14日、結構パープル?臙脂色といった方が良いかもしれな
  いが、中々良い感じの発色だと思う。結構気に入った個体
6.2014年9月26日、一番左の写真のその後。この夏で結構大きくなって
  きた。今このトレイ内の株は3株寄せ植え以外殆ど出てしまったので無い

1.2014年10月17日、何れの個体も概ねこの様な感じの色合いが多い
2.2014年10月18日、我が家を去る日も近い個体群。出先でも元気で成
  長しておくれ。。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
3.2014年11月29日、左の個体群の中から3株残しておいたものを、吊
  鉢に寄せ植えにするため、ビニールポットから抜いた状態。種子親に似て根
  張りは良さそうな感じ
4.同日の11月29日、吊鉢に寄せ植えした状態。今はスカスカ状態だが、来
  夏辺りは鈴なりになってくれることを切に期待したい
5.こちらは2014年12月28日に撮ったもので、こんな色合いの個体は非
  常に少ない
6.これも同12月28日に撮ったもので、概ねこんな色合いの個体ばかり。大
  分気温が低下してきたので、あまりパッとした感じの嚢はできなくなったが
  来春以降に期待しよう

1.2015年1月6日、気温が低いので嚢自体小さいが、発色は中々のもの
2.2015年2月19日、1年の内で一番寒い時期だが着袋は中々良い
3.2015年3月27日、順調に着袋中
4.2015年4月10日、ビニールポット苗を少しずつ鉢上げしているところ
  で、根鉢を抜いた状態。まあ、ボチボチの発根量か
5.縦長ブラ鉢に植え付けた様子
6.2015年7月14日、こちらは未だビニールポットのままの個体で、育種
  トレイに詰め込んでいる状況。今年は色合いの良い個体同士を寄せ鉢にして
  みようかな
7.こちらから二枚は2015年7月25日に撮ったもので、こちらは昨年11
  月に3株寄せ植えした個体。上写真左から4枚目の鉢のその後で、腋芽がも
  さもさ発生中、小さなグランドもどきの嚢が沢山。まさしくN.gracilisの植
  生そのものといった感じ。10月頃にはどんな感じになっているのだろうか
  鈴なりになってくれていたら良いな~
8.この鉢には色の濃いモノ、中間、薄いものと3株寄せ植えしており、これは
  色合いの薄い個体。右の嚢は親芽に出来たもので丁度10cm、大きさ的に
  はこれ位がMaxだろうか。真ん中及び左の未開の嚢は腋芽に出来たもの

1.2015年9月10日、ダークブラウンの個体を掌に取ってみた。概ねこれ
  位の大きさで10cm少々
2.2015年9月14日、中々良い感じの色合いになったミドル辺りの嚢
3.2015年9月16日、3株寄せ植えの個体。腋芽も少しずつ成長し着袋し
  てきているので、徐々に賑やかになってきた
4.同9月16日に撮ったダークブラウンの個体。既に開花まじかの雄花
5.2015年9月29日、戸外の物干し竿に吊るして栽培しているが、一体誰
  だ(`‐●_‐´怒)ムッ 結局犯人逃亡で見つからず。まあ戸外では良くある事 
6.2016年2月6日に撮ったダークブラウンの個体だが、大分色合いが薄れ
  てきた
7.こちらから二枚は2016年2月7日に撮ったもので、こちらは左写真の株
  全体。この株だけ一向に腋芽が発生しない。今春以降に期待しよう
8.こちらは3株寄せ植えの個体。1個体は昨夏既に開花したが♂だった。こち
  らも枯れた花穂が虚しく残っている。(*^-^*)

1.2016年4月22日、上段右から二枚目写真の1株植えダークブラウンの
  個体で、やっと腋芽が発生してきた。めっちゃ遅っ!
2.2016年7月4日、左写真の腋芽がある程度生長したものに出来たロアー
  で、赤味がやや強い感じ
3.こちらから三枚は2016年7月26日に撮ったもので、こちらは3株寄せ
  植えの個体の腋芽に出来たロアー達
4.こちらは3株寄せ植えの個体の主茎に出来たミドル辺りの嚢
5.こちらも3株寄せ植えの個体の主茎に出来た嚢で、既にアッパー辺りかな?
6.2016年8月17日、ダークブラウンの個体で、屋外で遮光なしでバンバ
  ン育っている。左端写真の腋芽に出来た補虫嚢
7.こちらから二枚は2016年9月1日に撮ったもので、こちらは戸外直射バ
  ンバン栽培のダークブラウンの個体。左端写真の腋芽がこれ位に育ってきた
  主茎は曲がりながら伸びている。花穂が左上に見えるが、ボチボチ開花は終
  了しそう
8.こちらは3株寄せ植えの個体で、温室内で栽培しているため、やや光線量が
  少ない。この嚢たちは全て腋芽に出来たロアーだが、未だ数的に一寸物足り
  ないね~。主茎は既に1m近く伸長しており、鉢を動かせなかった(*^^)v

1.2016年9月9日、間もなく開くであろう補虫嚢。形が一寸キョイーンと
  してる感じ(^O^)
2.2016年10月13日、このチョコレート色がなんとなく良い感じだが、
  環境などの差によっては更に濃くなることもある
3.2016年10月16日、こちらは大分色合いが掠れてきたミドルからアッ
  パー寄りの補虫嚢
4.2016年10月26日、大分色合いも薄くなってきたミドルからアッパー
  一寸手前の嚢だろうか。掌に撮ってみたがこれで12cm程度
5.2016年11月23日、未だ多少は鈴なりに近いが、気温が低下してきて
  いるので、これからはたいして見られる感じにはならないだろう
6.こちらから三枚は2017年3月8日に撮ったもので、こちらは1m程度徒
  長した枝に出来たアッパー。殆ど色合いは無くなった。ロアーに比べやや口
  部が広がる傾向にある様だ
7.こちらは別の個体に出来たアッパーだが、左写真の個体と特に差は無い
8.こちらは3株寄せ植え個体の地際に発生した腋芽に出来たロアーだが、この
  時期はショボい嚢ばっかりだね~(´艸`*)

1.2017年3月8日、掌に取ってみたが、我が家では最大でもこれ位の大き
  さで、一寸イマイチかな
2.2017年4月18日、何度目かの腋芽が発生してきた。アンプに似てグラ
  ンドもどきのロアーがこれから湧いてくるはず
3.2017年9月27日、ロアーからややミドル辺りだが、結構色合いが濃い
  感じだね
4.こちらから三枚は2017年12月31日に撮ったもので、こちらはミドル
  辺りの補虫嚢だが、ストロボが一寸きつくてm(_ _"m)
5.こちらも一寸ストロボがきついが、ポッコリとしたロアー
6.地際から発生した腋芽にボチボチロアーが着いてきた

1.こちらから二枚は2017年12月31日に撮ったもので、こちらは徒長し
  た枝にアッパー
2.こちらは腋芽に着いたロアーだが、何か掠れたような色合いでパッとしない
3.2018年7月11日、何となくのっぺりとした雰囲気だね~
4.2018年10月17日、N.gracilisに似て大した大きさではないが、色合
  いは程良い感じ
5.2018年11月13日、最後に残った1株が雌株で、こちらはその雌株の
  アッパー
6.こちらから三枚は2018年12月28日に撮ったもので、こちらは中間的
  な色合いの個体のロアー
7.左から四番目写真の補虫嚢のその後だが、大した変わりは無い
8.色合いの濃い個体の腋芽に着いたロアー。まあまあ良い感じの色合いではな
  いだろうか

1.こちらから二枚は2019年10月2日に撮ったもので、こちらは腋芽が少
  し成長した枝に着いたもの。大分色合いは薄れている
2.こちらは別の腋芽に着いた捕虫嚢。お陽さんが当たらないので色合いは非常
  に悪い(^^ゞ
3.2019年10月26日、多分左写真の捕虫嚢のその後であろうか。殆ど変
  化は無い様である
4.こちらは昨日2022年1月25日に撮ったもので、地際から発生してきた
  少し腋芽に着いたロアーだが色合いは悪い

1.こちらから四枚は2022年1月25日に撮ったもので、こちらは地際の腋
  芽に着いたロアー
2.別の腋芽に着いたロアーだが、これだけ異常にズングリむっくりである(^_^)
3.更に別の腋芽に着いた最新のロアー
4.左写真の捕虫嚢の一つ前に着いたロアー
5.こちらは2022年1月26日に撮ったもので、1m以上徒長した枝の途中
  から発生した腋芽に着いた捕虫嚢。こちらは少しだけお陽さんに当たってい
  る様だ

1.こちらから六枚は2022年12月13日に撮ったもので、こちらは地際か
  ら発生した腋芽が少し徒長した枝に着いた二つ前の捕虫嚢。色合いは少しず
  つ掠れてきている様だ
2.左写真の捕虫嚢の次に着いた一つ前の捕虫嚢。徐々に色合いは薄くなってき
  ている
3.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。更に色合いは薄くなり一寸白っ
  ぽく見える
4.こちらから三枚は別の腋芽に着いたもの。こちらは二つ前についた捕虫嚢
5.左写真の捕虫嚢の次に着いた一つ前の捕虫嚢
6.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。ずっと植替えしていないせいも
  あり樹勢は一寸衰え気味で捕虫嚢も小さくなっている。来春には挿し木をし
  て株の更新を図った方が良さそうだ

1.こちらから六枚は本日2024年9月17日に撮ったもので、旧温室内で管
  理している個体。こちらは地際から発生してきた腋芽が少し生長した枝に着
  いた一つ前の捕虫嚢
2.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。若干色合いが赤っぽくなった
3.左写真の捕虫嚢の次に出来つつある最新の捕虫嚢の赤ちゃん。完成までには
  まだ掛かりそうだ
4.地際から発生してきた他の腋芽が生長してきた枝に着いた最新の捕虫嚢。め
  っちゃ小さいが色合いはボチボチ
5.左写真の捕虫嚢の次に出来つつある一つ前の捕虫嚢の赤ちゃん。もう間もな
  く完成しそうだ
6.左写真の捕虫嚢の赤ちゃんの次に出来つつある最新の捕虫嚢の赤ちゃん。こ
  ちらは更に時間がかかりそう

 

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