本日は、N.viking niceclone×(mirabilis-winged×veitchii)の交配‐その4について紹介します。

①交配番号 :NO.73
②交配親  :N.viking niceclone[♀]×(mirabilis-winged×veitchii)[♂]
③交配日  :2018年10月2日
④採取日  :2019年1月16日
⑤播種日  :2019年2月6日
⑥発芽確認日:2019年3月28日

種子親は2015年の9月に、御厚意にしていただいているHero's Pitcher Plants殿(旧八ヶ岳北杜洋蘭殿)より入手しました。販売リストの写真を確認していましたら、一寸雰囲気の違ったN.vikingの様な感じでしたので、即この目で確かめようと、場所も無いのに入手してしまいました!(^^)! ロアーの最初の頃のフリルがやや蔓の途中まで繋がっている感じですが、ある程度になると一般的な種と同様に嚢だけになります(⌒▽⌒)アハハ!。唯、一般的には翼の付き方が嚢に対してやや直角に着くことが多いのですが、本種は水平にべったりつくイメージです。嚢自体やや小振りですがコロっとして結構リップが大きく、名前もnice cloneでとってもniceね。(#^^#)
一方花粉親のN.mirabilis-winged×veitchiiは、種子親のwingの形質をとても良く顕性している様で、蔓のヒダヒダがとても良く目立ちます。リップは花粉親のN.veitchii程ではありませんが、ある程度広くなる様です。
N.vikingにも蔓に翼が入るものがあり、N.viking nicecloneも若干認められますが、さほど目立つものではありません。そこでこの二種を交配してみました。是非N.vikingの風体にwingが出てくれればと思っているのですが、果たしてどうなるでしょうか。
順調に結実している様に見えましたが、あにはからんや、見た目とは違ってしいなが多くて、さほど良い種子は採れませんでした。唯、播種して1.5ヶ月少々で発芽して
きました。その後管理不手際で殆どの実生を失ってしまいました。2020年4月ビニールポットに植付けたのは超おチビちゃんの1個体のみでした。播種鉢内の実生も5個体しか残っていませんでした。一応セルトレイに植付けました。その後何とか5個生き残っています。何れもビニールポットに植えていますが、昨年の11月頃には何となく特徴らしきものが窺える個体が出てきました。成株になっても特徴がしっかりと裏割れてくれればいいのですが…。
本日現在、wingの特徴が出ているのは2個体のみで、今年の3月に4号プラ鉢に植付けました。この2個体を維持し、今後の経過を観察していきたいと思います。今回はRed系の個体を記事にします。下段写真左から、

1.こちらは種子親のN.viking niceclone。補虫嚢はやや小振りだが水平に広
  がる翼と、比較的大きなリップが特徴的な品種。幼嚢には時々蔓の途中
  までフリルが入る
2.こちらは花粉親のN.mirabilis-winged×veitchii。雰囲気は両親を足して
  二で割った感じだろうか。唯フリルはとても良く発現している様である。
  それとリップもややN.veitchiiに似る
3.2019年1月6日、採取した蒴果と種子。見た目は結構結実していそう
  だが、実際はしいなが多かった

1.こちらから四枚は2019年3月29日に撮ったもので、播種鉢内のこの
  時点での様子。一寸判り辛いかも(^^;
2.播種鉢の中央右寄りに1芽発芽している様子
3.播種鉢の中央上部に1芽発芽、1芽発芽し始めている様子
4.播種鉢のやや左上部に1芽発芽している。未だ4芽しか確認できないがこ
  れから徐々に発芽してくれるものと推断する

1.2019年9月6日、管理不手際などで僅かな実生しか残っていなかった
  が、一応植替え出来そうな4個体をセルトレイに上げた。それにしても超
  ミニマムサイズ(^-^;
2.2020年4月20日、セルトレイに上げた4個体の内この1個体だけ生
  き残った。早速ビニールポットに鉢上げした様子

1.こちらから二枚は2020年5月20日に撮ったもので、5月17日に播
  種鉢内に残っていた4個体をセルトレイに上げた。1個体でも無事に生長
  して欲しいものだ
2.こちらは上段写真右の個体のその後の株姿。僅かに大きくなった葉身が二
  枚展開しており、何となく生長は早めの感じかな(・・?。何とか大きくな
  って、蔓のリブ再現となって欲しいものである

1.こちらから五枚は2020年11月12日に撮ったもので、こちらから二
  枚は何れもNO-1個体。こちらは現在の株姿。若干大きくなってきた様だ
2.NO-1個体の最新の捕虫嚢。雰囲気的にはそのまんまN.vikingって感じ。最
  大の特徴は蔓のリブが発生するか否かだが、唯単に普通の蔓(ノД`)シクシク
3.こちらから三枚はNO-2個体。雰囲気的に葉一寸葉身が波打った感じで、
  wavy leafもどき
4.NO-2個体の葉身先端と捕虫嚢の合着点をアップ。オォ~(◎_◎;)、何とな
  く雰囲気が違うよ(^0_0^)。蔓が幅広でリブが入った感じ
5.次に生長を開始した葉身だが、先端部分は合着してリブが生長しそうな雰
  囲気

1.こちらから四枚は2020年11月12日に撮ったもので、こちらから二
  枚は何れもNO-3個体。こちらは現在の株姿。何れも同一環境だがこちらは
  葉身が若干色付いている
2.唯単に捕虫嚢って感じ。翼のエッヂ部分が一寸色付いているのと、非常に
  判り辛いが蔓には僅かだがリブが入っている様ないない様な感じ(^^ゞ
3.こちらから二枚はNO-4個体でこちらはこの時点での株姿。とても華奢な雰
  囲気だ
4.捕虫嚢は非常にショボいが、蔓には僅かにリブが現れている様子が窺える

1.こちらから三枚は2020年11月12日に撮ったもので、何れもNO-5個
  体。こちらはこの時点での株姿。この大きさになっても未だ幼体のままの
  雰囲気を残している
2.NO-5個体の最新の捕虫嚢をアップ。葉身先端と捕虫嚢は合着した雰囲気で
  リブも認められる
3.次に生長を開始した葉身だが、先端部分は中肋の左右にリブが形成されて
  いる様子がはっきりと判る。ある程度大きくなってもこれが発現してくれ
  ると嬉しいな(*^^)v

1.こちらから三枚は2021年3月8日に撮ったもので、こちらはこの時点
  でのビニールポット植えの株姿。一寸葉身が波打っている感じ(^^♪。これ
  をNO-1個体として管理する
2.植替えの為根鉢を外したところ。N.vikingが片親の割には根量は少ないか
  な
3.4号プラ鉢にミズゴケで植付けたところ
4.こちらから三枚は2021年5月16日に撮ったもので、こちらはこの時
  点での株姿。少しずつ葉身が展開してきている様だ
5.一つ前に着いた捕虫嚢。オォ~、今のところしっかりとwingが発現してい
  る。捕虫嚢の雰囲気はN.vikingそのものって感じだろうか
6.最新の捕虫嚢。嚢は全く大したことないがwingは良い感じ。成株になって
  も発現してくれたら嬉しいな(*^^)v

1.こちらから三枚は2021年3月8日に撮ったもので、こちらはこの時点
  でのビニールポット植えの株姿。こちらの葉身は一寸ツンとした感じ。こ
  れをNO-2個体として管理する
2.植替えの為根鉢を外したところ。こちらもNO-1個体と同様根量は少ない感
  じだ
3.4号プラ鉢にミズゴケで植付けたところ
4.こちらから三枚は2021年5月16日に撮ったもので、こちらはこの時
  点での株姿。こちらも二枚程葉身が展開してきている
5.最新の捕虫嚢。オォ~、こちらもしっかりとwingが発現している。捕虫嚢
  の雰囲気は一寸slenderな感じかな
6.生長途中の捕虫嚢の赤ちゃん。wingは結構しっかりしている感じ。思惑通
  りのwingが発現してくれておりこれからの生長に期待したい(*^^)v

1.こちらから六枚は本日2024年8月28日に撮ったもので、こちらは現
  在の株姿。ずっと絶不調で現時点で残っているのは本個体と後グリーンが
  ある。主茎は力尽き地際から腋芽が生長してきている様子
2.こちらは三つ前に着いた捕虫嚢。本個体は殆どの捕虫嚢がリップ欠損とな
  る様だ
3.二つ前に着いた捕虫嚢。蔓の蛇腹が何となく良い感じだ(*^^*)
4.一つ前に着いた捕虫嚢。蓋の残骸らしき痕跡がある
5.最新の捕虫嚢。捕虫嚢は小さく蓋も欠損するが色合いはボチボチ良い様で
  ある
6.左写真の捕虫嚢の次に生長してきた捕虫嚢の赤ちゃん。この時点で蔓は既
  に蛇腹を呈してきている

 

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