本日は、N.Effulgent Koto×(ampullaria vittata×viking(B))#4の交配-その12について紹介します。
①交配番号 :NO.29
②交配親 :N.Effulgent Koto[♀]×(ampullaria vittata×viking(B))#4[♂]
③交配日 :2013年10月4日
④採取日 :2014年1月31日
⑤播種日 :2014年4月1日
⑥発芽確認日:2014年5月12日
種子親のN.Effulgent Kotoは、河瀬晃四郎氏が1974年から1983年にかけて作出された56種類程ある古都シリーズの内の一品種で、1978年に作出されたもの
です。非常に育てやすい強健種の両親から生まれた種ですので、低温・高温にとても強く、非常に根張りがよく、成長も速く良く着袋してくれる優れものです。唯、一寸
芸不足なのか人気はイマイチですが、初心者の方には超お勧めの品種です。
一方花粉親のN.ampullaria vittata×viking(B)は、ぷりんさんのオリジナル品種で、2008年に交配、作出されたもので、その内7,8株の育種に成功した貴重な子を
2011年10月に分譲していただいたものです。特に両種の特徴であるコロコロっとした真ん丸な嚢が印象的でとても絶品だと思います。
この二品種を交配してみました。種子を採取して播種したつもりでしたが、何と失念しており2ケ月後に播種するに至りました。まあ、2ケ月位ですので特に問題は無く
その分成長が遅れる位でしょう。棚の奥に置いてあり中々確認できずにいましたが、ボツボツ発芽してくれました。
交配コンセプトとしては、種子親に似て非常に強健で育て易い事、花粉親の嚢が丸い形質を少しでも受け継いでくれる事ですが、果たしてどんな子が出てくるのでしょう
か。種子親似になるだろうと思っていましたが、あにはからんや今現在は雰囲気的に花粉親に似ている様で、丸くN.ampullariaの形質がやや顕性なのでしょうか。
発芽から4年3ヶ月程経過し、ボチボチ大きくなってきてくれました。本日現在の雰囲気ではグリーン一色で口はほぼ円形をしているNO-1個体と、やや赤味がかった色合いに翼の先端が色付く感じのNO-2個体、NO-3個体でしょうか。No-4個体はNO-1個体と良く似ている様でしたが、2017年秋に里子に出ました。下段写真左から、
1.種子親のN.Effulgent Kotoで、ロアーは翼や蓋の裏がやや赤みを帯びるが、
ミドル~アッパーはほぼグリーン一色になる。芸が少なく人気はないが、高
温、低温に強く非常に強健種で良く着袋してくれる品種
2.花粉親のN.ampullaria vittata?N.viking(B))で、両親の特長がとても良く
表れている優良個体。嚢の形状がN.amp似で、襟の部分がN.viking似といっ
たところか。唯、N.ampullaria vittataの特長である斑模様は表れていない
が、孫の代で表れて欲しいもの
3.蒴果と種子。充実してそうな種子を選別したもので、実入りはあまり良く無
かった
4.2014年5月12日に撮った実生、何時の間にかボチボチ発芽しており、
結構発芽期間は短かった。用土の殺菌が良くなかったのか、用土の状態が悪
そうなので、早めに連結ポットへ植替えした方が良さそう
1.2014年6月7日、セルトレイに取敢えず5個体植替えしたところ。右端
一列の5株が本種
2.約3ヶ月経過した2014年9月6日に取った実生。徐々に大きくなってき
た。もう暫らくしたらビニールポットへ植替えできる位の大きさになってく
れそう
3.2014年12月19日に撮ったもので、10月17日にビニールポットへ
初めて植替えをした個体。植替えてから少しずつ生長してきている
4.こちらも同12月19日に撮ったもので、11月1日にビニールポットへ植
替えをした二番目の個体
5.全てセルトレイへ植替えた後、片付けるのを忘れて暫らくの間鉢をそのまま
にしておいたところ、芽が出て少し成長していた。w|;゚ロ゚|w ヌォオオオオ!! 週末
に早速セルトレイへ植替えよう
1.2015年5月7日、少し大きくなってきたので、縦長ブラ鉢へ鉢増しした
NO-1個体
2.2015年6月13日、左写真の個体のその後。急に大きめの葉身が展開し
てきた。やはり鉢増しすると生長が加速する
3.2015年7月17日に撮った株姿。やはり種子親に似てか生長は早いよう
だ。既に地際から腋芽が発生し生長してきている
4.2015年8月28日、腋芽が数芽発生し、小さな捕虫嚢があちかちから顔
を覗かせてきた
5.2015年9月30日、遮光せず直射日光下で栽培していると、若干嚢と蓋
が色付いてきた。腋芽から出来た小さな嚢が賑やかしい!(^^)!
6.こちらは2016年7月19日に撮ったもので、おおよそ10ヶ月ぶりに撮
ったんだね~(*^^)v。冬場に随分いじけてしまっていたが、やっと調子を取
り戻してきた感じ
1.2015年6月13日に撮った捕虫嚢。ほぼグリーン一色といったところ
2.2015年6月23日、次にできた嚢。ほぼグリーン一色だが、翼の先端部
が心持赤味を帯びる
3.2015年7月6日、その次にできた嚢。口はほぼまん丸といった感じ。果
たしてこれからリップはどうなっていくのだろうか
4.2015年7月17日に撮った最新の捕虫嚢。グリーンが鮮やかなのも中々
良い感じ
5.2015年8月28日、直射日光下での栽培なので、若干嚢に色が載ってい
る感じ
6.2015年9月10日、出来たての捕虫嚢は艶々していてめっちゃ綺麗だね
7.2015年9月30日、和は目が発生しそれに着いたロアー達。溢れ反って
きそう。N.ampullariaの形質みたい
1.2016年6月17日、NO-1個体に出来たばかりの補虫嚢
2.2016年7月4日、NO-1個体の最新の補虫嚢。この澄み切った様なグリー
ン一色も中々(ΦωΦ)フフフ…
3.こちらは2016年7月19日に撮ったNO-1個体の最新の補虫嚢
4.2015年10月23日、やや赤味のある個体をブラ鉢に鉢増しした様子。
NO-2個体として管理する
5.2016年5月28日、NO-2個体の捕虫嚢で、草体と同様やや赤味が射す雰
囲気
6.こちらから三枚は2016年7月19日に撮ったNO-2個体の株姿を撮ったも
の。ボチボチ大きくなってきた
7.こちらは一つ前にできたNO-2の補虫嚢
8.こちらは最新のNO-2の補虫嚢。少しずつ赤味が増してきた感じ。もう少し赤
くなってくれれば、NO-1個体をGreen、NO-2をRedとして管理しようかな
(^^)
1.こちらから八枚は全てNO-1個体。こちらは2016年8月4日に撮ったロア
ーで、両親を足して二で割った感じだが、口部の丸さはややampullariaの形
質が現れている
2.2016年8月13日、最新の成長途中の補虫嚢だが、やや面長になってき
た雰囲気
3.2016年10月7日、何時の間にかミドルになってる~
4.2017年1月23日に撮った株全体の様子。主茎は徒長してきたが、寒さ
の影響かすっすり出来が悪くなってしまったわい(´・ω・`)
5.2017年7月22日に撮ったアッパー
6.2017年8月5日、こちらも主茎に出来たアッパー
7.こちらから二枚は2017年9月14日に撮ったもので、こちらは腋芽に出
来たロアー
8.こちらは主茎に出来たアッパー。この個体は殆ど濁りの無いグリーン一色っ
て感じで、これはこれで美しい(*^^)v
1.こちらから八枚は全てNO-2個体。こちらから二枚は2016年9月2日に撮
ったもので、こちらは戸外の直射下栽培で葉は真っ赤だが大丈夫そうよ(*^^)
2.最新のロアーだがこれではRedとは言えないかも( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
3.2017年1月23日に撮ったもので、こちらは全体の株姿。温室に取り込
んでからは光線量が減った影響で、葉は緑になってしまった
4.2017年4月18日、ボチボチミドル辺りになってきた。色合いは殆ど無
くなってきている
5.こちらから四枚は2017年9月14日に撮ったもので、こちらはこの時点
での株姿。主茎は大分徒長しくると共に、地際から発生した腋芽もボチボチ
生長してきている
6.こちらは地際から発生した腋芽に出来たロアー達
7.葉の陰に隠れて出来たロアーを引っ張り出したところ。結構赤味が強いが、
これはN.vikingの特徴かな
8.主茎に出来たアッパー寄りの捕虫嚢だが、蓋が退化(・・?している
1.こちらから四枚はNO-3個体。2017年5月24日、この個体はやけに葉が
赤くなるが、捕虫嚢は今後どんな色合いになってくるのか(・・?
2.こちらから三枚は2017年9月14日に撮ったもので、こちらは現在の株
姿。光線が強めのせいか葉身は赤味がかるが、左写真程ではない
3.手前の捕虫嚢は一つ前に出来たもので、奥側は大分前に出来た捕虫嚢
4.左の捕虫嚢は最新のもの。もう少し色合いが載ってくれるかと思ったが、現
時点では翼だけ赤味がかる
5.こちらから三枚はNO-4個体。2017年7月28日、棚の奥からひょっこり
ビニールポット苗が出てきたので、4号プラ鉢に植替えをしたところ
6.こちらから二枚は2017年9月14日に撮ったもので、こちらは現在の株
姿。少しずつだが大きくなってきた。棚ボタの様な個体だが置く場所が無い
ので、今秋には里子にでて貰おうかな
7.最新の捕虫嚢を掌に取ってみたところ。この個体はNO-1に似ている感じだね
1.こちらから六枚はNO-1個体で、何れも2018年8月15日に撮ったもの。
こちらは株元の様子で、既に6芽腋芽が成長してきている。主茎はこの年の
5月時点で1.5m以上徒長していたので挿し木用にカットした。その後カ
ットした下節から潜芽が動き始め既に4枚程葉身が展開してきている
2.こちらは四番目の腋芽に着いた生長途中のロアーの赤ちゃん
3.こちらは二番目の腋芽に着いた既にミドル辺りの補虫嚢
4.六番目に発生した腋芽に着いたロアーで、とっても色合いが良い感じ(^-^
5.左は二番目に発生した腋芽に着いた捕虫嚢の赤ちゃんと、右は三番目の腋芽
に着いた捕虫嚢の赤ちゃん
6.この5月14日に主茎をカットして挿し木にしたもので、頂芽枝×1と節間
枝×2の3本実施。頂芽枝は新葉が展開してきており又、節間枝も潜芽が動
き葉身が展開してきているので、既に発根しているものと推断する
1.こちらから八枚は何れもNO-3個体で、こちらから四枚は2018年6月15
日に撮ったもの。こちらはその時点での株姿。こじんまりとした感じで腋芽
の発生は無い
2.補虫嚢達を掌に載せてみた。株が小さいからかわからないが、とてもミニチ
ュアサイズである
3.一つ前に着いたロアー
4.こちらは最新のロアーで、蓋が開いてさほど時間は経過していない。バック
の補虫嚢達も賑やか(^^♪
5.こちらから四枚は2018年8月15日に撮ったもので、こちらはこの時点
での株姿。この個体はあまり大きくならないようで、且つ腋芽の発生も無い
6.こちらは最新の補虫嚢
7.こちらは一つ前に着いた捕虫嚢
8.本種は嚢持ちが中々良い様で、腋芽が無くても結構賑やかになる様である
1.こちらから五枚は何れもNO-1個体。こちらから二枚は2021年8月31日
に撮ったもので、こちらは挿し木苗の主茎に着いた最新のアッパー寄りの捕
虫嚢
2.ほぼ開花が終了した挿し木苗に着いた雌花
3.こちらから三枚は2021年10月26日に撮ったもので、こちらは挿し木
苗の地際から10cm程度の所から発生した腋芽に着いたロアー
4.挿し木苗の主茎に着いたアッパー
5.同じく挿し木苗の主茎に出来つつあるアッパーの赤ちゃん
1.こちらから五枚は何れも苗NO-3個体。こちらはこの時点での株姿。生長はボ
チボチなのだろうか
2.主茎に着いた一つ前の捕虫嚢
3.主茎に着いた最新の捕虫嚢。色合いは全くと云っていいほどない。リップが
僅かにN.ampullariaの面影を残している様だ
4.こちらは地際から発生した腋芽に着いた一つ前のロアー。翼の部分は結構赤
く色付いている
5.同じく地際から発生した腋芽に着いた最新のロアー。翼のみならず嚢全体が
少し赤味を帯びている
1.こちらから六枚は2022年8月27日に撮ったのもので、こちらから三枚
は新温室内で管理しているNO-1個体の挿し木苗。こちらは現主茎に着いた一
つ前の捕虫嚢。濁りの無いグリーン一色
2.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢と本種の花穂。雄花が咲いていた
3.こちらは地際から発生した腋芽が徒長した枝に出来つつある捕虫嚢の赤ちゃ
ん。間もなく完成しそうだ
4.こちらから三枚は旧温室内で管理しているNO-3個体の親株。地際から発生し
た腋芽に着いた捕虫嚢。NO-1個体に比べやや赤味が目立つ
5.別の腋芽に着いてた捕虫嚢。これは蓋の痕跡すらない奇形の様だ。本種では
時々発生する
6.こちらは更に別の腋芽に着いた最新の捕虫嚢
1.こちらから六枚は2023年7月28日に撮ったもので、何れもNO-1個体。
こちらから二枚は旧温室内で管理している親株のもので、こちらは徒長して
きた枝に着いた一つ前の捕虫嚢。既に一寸dirty(;^ω^)
2.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。何か一寸ポチャッとした感じ
3.こちらから四枚は新温室内で管理している挿し木苗のもので、こちらは現主
茎が徒長した北枝に着いた二つ前の捕虫嚢
4.左写真の捕虫嚢の次に着いた一つ前の捕虫嚢。相変わらずリップは一寸dirty
5.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。若干面長で湾曲している(^_^;)
6.地際から発生してきたばかりの腋芽に着いた最新の捕虫嚢。色白美人(*^^*)
1.こちらから五枚は2024年1月25日に撮ったもので、何れも新温室内で
管理している挿し木個体。こちらは主茎に着いた最新の捕虫嚢。グリーン一
色である
2.こちらは次に生長してきた捕虫嚢の赤ちゃん。尻すぼみの雰囲気(*^^*)
3.地際から発生してきた腋芽の最初の頃に着いた捕虫嚢。めっちゃ小さい(^^
4.こちらから二枚は2024年1月25日に撮ったもので、こちらは地際から
発生してきた腋芽に着いた捕虫嚢
5.こちらは現主茎に着いた最新の捕虫嚢。多分左から二枚目写真の捕虫嚢が完
成したものだろう。それにしてもグリーン一色で芸は無いね(^_^;)。とは云
えまあまあではないだろうか
1.こちらから六枚は本日2024年8月23日に撮ったもので、こちらから二
枚は旧温室内で管理している親株。こちらは現主茎に着いた一つ前の捕虫嚢
既に一寸dirty(^^ゞ
2.左写真の捕虫嚢の次に着いた最新の捕虫嚢。大分縮こまってきたね~
3.こちらから四枚は新温室内で管理している挿し木個体。こちらは現主茎に着
いた最新の捕虫嚢。最新にも関わらず既にdirtyだ(#^ω^)
4.左写真の捕虫嚢の次に出来つつある最新の捕虫嚢の赤ちゃん。大分ふっくら
としてきており完成は近そうだ
5.地際から発生してきた腋芽に着いた最新のロアー
6.左写真の捕虫嚢の次に出来つつある最新の捕虫嚢の赤ちゃん。こちらももう
少ししたら完成しそう
ランキング参加中、ポチッと! 応援の程宜しくお願い致します。
m(._.)m
↓↓↓