本日は、N.ラベル落ちNO-2[♀]×boschiana[♂]の交配‐その4について紹介します。
①交配番号 :NO.84
②交配親 :N.ラベル落ちNO-2[♀]×boschiana[♂]
③交配日 :2018年12月24日
④採取日 :2019年5月20日
⑤播種日 :2019年6月4日
⑥発芽確認日:2019年7月1日
種子親のラベル落ち品種はjips殿で苗を購入した折、挿し穂をサービスしていただきました。挿し木は水挿しをしたものですが、気温が低下してくる時期の10月でしたので、発根するまでに半年近く経過した2012年4月でした。jips殿によると、高地性同士の交配種だそうですが、交配親は不詳との事でした。まあ、N.veitchiiは間違いなく掛かっているのではないかと思いますが…。暑さ寒さにも意外と平気なようですので、高地性同士の交配ではありますが、比較的強健種だと思います。最近になって地際から発生した腋芽に良い感じのロアーが着いています。やっと本領発揮でしょうか。ストライプがとても美しいのと、最大の特徴は、嚢が完成して時間が経過しても殆ど襟が反り返らないことだと思います。
一方の花粉親のN.boschianaは1839年に記載された古い品種で、ボルネオ島南カリマンタンのSakumbang山に固有と言われていましたが、北側にあるBesar山でも発見されている様です。標高900~1800m辺りの低山の石灰岩性土壌等に自生するやや高地性種で、尾根や山頂付近の良く陽のあたる場所を好みます。この種は色合いがとてもシックで下腹部が瓢箪の様に膨らむ個体が多い様ですが、我が家の個体は結構スレンダーな感じです。
以上の両親を交配してみました。幅広のリップは望めるでしょうか、ストライプはある程度発現するでしょうか、全体的にシックな色合いになるのでしょうか。数年後には判るでしょう。
結実は思った程良くはなく、概ね40%前後でした。それでも結実している種実はしっかりとしており、播種して1ヶ月弱で発芽が始まりました。その後遅々としていましたが、セルトレイに上げた後少しだけ大きくなりました。その後本日実施分を含め4個体を4号プラ鉢に植付けました。どんな違いが出るでしょうかね。どうもこの種は生長が遅々としており上手い具合に育っていない様に思いますが、無事に育ってくれることを祈りましょう(^^)v。下段写真左から、
1.種子親のN.ラベル落ちNO-2(NO-2は我が家の個体識別番号)のロアー。幅広
の襟とストライプがとても美しい。一般的な品種では時間の経過とともにリ
ップは反り返る傾向が強いが、本種は反り返る事なくこのままの状態が続く
2.花粉親のロアー。本種は下腹部が膨らむ個体が多いが、我が家の個体はご覧
の通りスレンダーである(ノД`)
3.蒴果と種子。概ね40%前後の結実。種実は結構ふっくらとした感じだが一
寸判り辛い(・・?
1.こちらから4枚は今朝2019年7月13日に撮ったもので、こちらは現在
の播種鉢内の様子。一寸見辛いがポツポツ発芽してきている様で、カビてる
種子は殆ど無い様なので、これから雨後のタケノコ状態になるかも(^O^)
2.播種鉢内の中央部辺りをアップ。この画像では7芽確認できる
3.播種鉢内の中央右寄りをアップ。4芽発芽が確認でき、発芽開始したばかり
の2芽も確認できるよ~(^^)v
4.播種鉢内の中央から右斜め下辺りをアップ。こちらも4芽発芽が確認できる
1.2019年9月28日、左端から3列分15個体をセルトレイに上げたとこ
ろ。いまから気温が低下するので一寸心配ではあるが…
2.こちらは本日2020年4月4日に撮ったもので、左写真のその後の様子。
9個体のみ辛うじて生き残りそう^^;
1.こちらから四枚は2020年4月4日に撮ったもので、取り敢えず4個体を
ビニールポットに上げた。そのうちの一番まともそうなNO-1個体。未だ海の
とも山の物とも言えないが、雰囲気的にN.boschiana寄りの様な…
2.NO-2個体。今は未だ頼りないが何とかなってくれそうかな
3.NO-3個体。一寸細めの様だが、最新の葉身はややジャンプ気味かな(^o^)
4.NO-4個体。一番小さな個体(とは言っても殆ど変わりは無いが)だが無事に
生長してくれることを祈ろう
1.こちらから四枚は2021年4月8日に撮ったもので、何れもNO-1個体。こ
ちらはビニールポット植えのこの時点での株姿
2.最新の捕虫嚢。結構色合いは濃い様だ
3.植替えの為根鉢を外した様子。大した根量ではない様だ
4.4号プラ鉢にミズゴケで植付けた様子
5.こちらから二枚は本日2021年5月15日に撮ったもので、こちらは現在の
株姿。葉身が展開してきているので何とか活着してくれた雰囲気
6.再鹿の捕虫嚢。結構赤い色合いだね~(^^♪。リップは今後どうなるだろうか
1.こちらから四枚は2021年4月8日に撮ったもので、何れもNO-2個体。こ
ちらはビニールポット植えのこの時点での株姿
2.植替えの為根鉢を外した様子。こちらもNO-1個体同様で大した根量ではない
様だ
3.最新の捕虫嚢。こちらは結構darkな感じ
4.4号プラ鉢にミズゴケで植付けた様子
5.こちらから二枚は本日2021年5月15日に撮ったもので、こちらは現在の
株姿。葉身がやっと展開した様子で活着してくれていそう
6.最新の捕虫嚢。何か結構色合いが薄くなった感じだね~(^^ゞ
1.こちらから五枚は本日2021年5月15日に撮ったもので、何れもNO-3個体
植替え前の株姿。結構乾燥ぎみに管理していたせいか、下葉が落ちて少ない
2.植替えの為根鉢を外した様子。大した根量ではない様だ
3.4号プラ鉢にミズゴケで植付けた様子
4.一つ前に着いた捕虫嚢。何かあまりパッとしない感じだ
5.最新の捕虫嚢。こちらもあまり変わりようがないが、何れ化けてくれるのか
1.こちらから五枚は本日2021年5月15日に撮ったもので、何れもNO-4個体
植替え前の株姿
2.植替えの為根鉢を外した様子。これもそうだが何れの個体も大した根量ではな
い様だ
3.4号プラ鉢にミズゴケで植付けた様子
4.生長途中の捕虫嚢の赤ちゃん。NO-1、NO-2個体と比べ色合いは薄そうだが
その分柄が良く判る
5.最新の捕虫嚢。柄は一寸N.boschianaの雰囲気がありそうかな
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