本日は、N.viking var boatform sib × gracilis dark-purpleの交配‐その12について紹介します。

 

①交配番号 :NO.04
②交配親  :N.viking var boatform sib × gracilis dark-purple
③交配日  :2012年7月21日
④採取日  :2012年9月13日
⑤播種日  :2012年9月16日
⑥発芽確認日:2012年11月5日

 

本種は発芽から8年強経過し、2015年以降毎年開花していますが、何れも雄花ばかりでした。既に殆どの株が雄花ばかりで残り1株のみ未開花で雌花であることを期待していました。2018年の夏、その未開花株が初めて開花し、期待通り雌花が咲いてくれました\(^o^)/。唯、タイミングが悪くsibることは出来ずおまけに雌花の写真を撮り忘れてしました(ノД`)シクシク。
本種の交配コンセプトは、N.vikingの形状を維持しつつ、N.gracilisの様に小型で、色合がダークパープルに近い感じになる事をイメージしましたが、実際にはN.gracilisに非常に良く似ている様に思います。N.vikingの様な襟、形には程遠いですね。若干房飾りが大きくなる程度です。N.gracilis若しくはN.trichocarpaの様な雰囲気でしょうか。唯、両親に似て夏場は良く着袋してくれるようです。それに冬場の低温期でも、日中しっかり陽に当ててやればしっかり着袋してくれますので、至って強健と言えるでしょう。一応「リビングネペン」の部類として合格でしょうか!(^^)!。
ミリオンベルの様に小さな捕虫嚢が鈴なりになってくれる事を想像し、3株寄せ植えの吊鉢仕立てを1鉢作ってみました。その後N.gracilisの植生であるグランドもどきの嚢が沢山地面に出来ていました。この腋芽も生長し今は次の腋芽にとって代わっています。
ダークブラウンの色合いから赤味の濃いもの、そしてグリーンっぽいものなどが出てきています。1株植えのダークブラウンの個体と、色の濃いもの、中間、薄いものを3株寄せ植えにした個体を最終的に残していますが、現在は徒長して殆ど同じ感じの嚢ばかり着いています(^-^;。下段写真左から、

 

1.種子親のN.viking var boatform ×sib。一般的には赤系統が多いN.vikingの中で、こ
  の子はグリーンっぽい発色で良く着袋してくれることと、腋芽が発生し易くブッシュ状
  になること、そして花上がりが非常に良い個体だと思う。嚢の形状はやや縦長だが、結
  構大きくなる(我が家では個体識別のためグリーン系と呼称)
2.花粉親のN.gracilis dark-purple。発色は少し濃くなったりやや薄かったりと、あまり
  安定してくれない感じ。ダークパープルとまでは言えない雰囲気
3.蒴果と種子。種子は充実したものが多かった。きっと相性がいいのだと思う
4.発芽して4ヶ月弱経過した2013年2月27日に撮った実生。既に12株は先発でセ
  ルトレイへ植え替えているが、全体的に本葉が1~2枚展開してきたので、ボチボチ本
  格的な植替え時期

 

1.2013年1月31日、先発で播種鉢の実生を連結ポット(1ポット:4×4cm)に
  植え替えたところ。結構実生があるので、全部終わるには2~3ケ月かかるかもしれな
  い
2.2013年7月10日、最初のポット上げの様子。少しずつ大きくなってきている様に
  思う
3.2013年9月2日、ボチボチ大きくなってきたので、ビニールポットに植替えようと
  思い株を抜いた所。株の大きさに比べて根回りは少ない感じ
4.2013年9月4日、ポット上げの状態を撮ったもの
5.2013年7月1日、4cmポットが無かったので、こちらは小さな連結ポット(1ポ
  ット:2.5×2.5cm)に植え付けて1ケ月程度経過したもの
6.2013年8月31日、連結ポット(1ポット:2.5×2.5cm)のその後の状況。
  結構成長が早く、隣の領土へ侵入してきたので植替えが必要かもしれない
7.2013年9月1日、連結ポット(1ポット:2.5×2.5cm)植えの苗を連結ポッ
  ト(1ポット:4.5×4.5cm)へ植替えをしたところ。結構重労働で、苗は未だ
  沢山ある。フゥ~
8.2013年11月21日に撮った連結ポット(1ポット:4.5×4.5cm)苗の様
  子。随分大きくなってきた

 

1.2014年4月3日、6cmビニールポットへ植替えして少し経過したもの
2.2014年5月2日、こちらは先行して2株をビニールポットへ植替えしていたもの
3.2014年7月27日、大きくなった個体を3.5号ブラ鉢へ上げた様子
4.2014年9月12日、左から二枚目の個体のその後を撮ったもの。株は小さいながら
  結構鈴なりになってくれた。本種は両親譲りで、高温時に元気モリモリで良く着袋して
  くれる。この個体は無遮光で育てているが、光をとても好む感じ
5.2014年9月14日、結構パープル?臙脂色といった方が良いかもしれないが、中々
  良い感じの発色だと思う。結構気に入った個体
6.2014年9月26日、一番左の写真のその後。この夏で結構大きくなってきた。今こ
  のトレイ内の株は3株寄せ植え以外殆ど出てしまったので無い

 

1.2014年10月17日、何れの個体も概ねこの様な感じの色合いが多い
2.2014年10月18日、我が家を去る日も近い個体群。出先でも元気で成長しておく
  れ。。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
3.2014年11月29日、左の個体群の中から3株残しておいたものを、吊鉢に寄せ植
  えにするため、ビニールポットから抜いた状態。種子親に似て根張りは良さそうな感じ
4.同日の11月29日、吊鉢に寄せ植えした状態。今はスカスカ状態だが、来夏辺りは鈴
  なりになってくれることを切に期待したい
5.こちらは2014年12月28日に撮ったもので、こんな色合いの個体は非常に少ない
6.これも同12月28日に撮ったもので、概ねこんな色合いの個体ばかり。大分気温が低
  下してきたので、あまりパッとした感じの嚢はできなくなったが来春以降に期待しよう

 

1.2015年1月6日、気温が低いので嚢自体小さいが、発色は中々のもの
2.2015年2月19日、1年の内で一番寒い時期だが着袋は中々良い
3.2015年3月27日、順調に着袋中
4.2015年4月10日、ビニールポット苗を少しずつ鉢上げしているところで、根鉢を
  抜いた状態。まあ、ボチボチの発根量か
5.縦長ブラ鉢に植え付けた様子
6.2015年7月14日、こちらは未だビニールポットのままの個体で、育種トレイに詰
  め込んでいる状況。今年は色合いの良い個体同士を寄せ鉢にしてみようかな
7.こちらから二枚は2015年7月25日に撮ったもので、こちらは昨年11月に3株寄
  せ植えした個体。上写真左から4枚目の鉢のその後で、腋芽がもさもさ発生中、小さな
  グランドもどきの嚢が沢山。まさしくN.gracilisの植生そのものといった感じ。10月
  頃にはどんな感じになっているのだろうか鈴なりになってくれていたら良いな~
8.この鉢には色の濃いモノ、中間、薄いものと3株寄せ植えしており、これは色合いの薄
  い個体。右の嚢は親芽に出来たもので丁度10cm、大きさ的にはこれ位がMaxだろ
  うか。真ん中及び左の未開の嚢は脇芽に出来たもの

 

1.2015年9月10日、ダークブラウンの個体を掌に取ってみた。概ねこれ位の大きさ
  で10cm少々
2.2015年9月14日、中々良い感じの色合いになったミドル辺りの嚢
3.2015年9月16日、3株寄せ植えの個体。腋芽も少しずつ成長し着袋してきている
  ので、徐々に賑やかになってきた
4.同9月16日に撮ったダークブラウンの個体。既に開花まじかの雄花
5.2015年9月29日、戸外の物干し竿に吊るして栽培しているが、一体誰だ
  (`‐●_‐´怒)ムッ 結局犯人逃亡で見つからず。まあ戸外では良くある事 
6.2016年2月6日に撮ったダークブラウンの個体だが、大分色合いが薄れてきた
7.こちらから二枚は2016年2月7日に撮ったもので、こちらは左写真の株全体。この
  株だけ一向に腋芽が発生しない。今春以降に期待しよう
8.こちらは3株寄せ植えの個体。1個体は昨夏既に開花したが♂だった。こちらも枯れた
  花穂が虚しく残っている。(*^-^*)

 

1.2016年4月22日、上段右から二枚目写真の1株植えダークブラウンの個体で、や
  っと腋芽が発生してきた。めっちゃ遅っ!
2.2016年7月4日、左写真の腋芽がある程度生長したものに出来たロアーで、赤味が
  やや強い感じ
3.こちらから三枚は2016年7月26日に撮ったもので、こちらは3株寄せ植えの個体
  の腋芽に出来たロアー達
4.こちらは3株寄せ植えの個体の主茎に出来たミドル辺りの嚢
5.こちらも3株寄せ植えの個体の主茎に出来た嚢で、既にアッパー辺りかな?
6.2016年8月17日、ダークブラウンの個体で、屋外で遮光なしでバンバン育ってい
  る。左端写真の腋芽に出来た補虫嚢
7.こちらから二枚は2016年9月1日に撮ったもので、こちらは戸外直射バンバン栽培
  のダークブラウンの個体。左端写真の腋芽がこれ位に育ってきた主茎は曲がりながら伸
  びている。花穂が左上に見えるが、ボチボチ開花は終了しそう
8.こちらは3株寄せ植えの個体で、温室内で栽培しているため、やや光線量が少ない。こ
  の嚢たちは全て腋芽に出来たロアーだが、未だ数的に一寸物足りないね~。主茎は既に
  1m近く伸長しており、鉢を動かせなかった(*^^)v

 

1.2016年9月9日、間もなく開くであろう補虫嚢。形が一寸キョイーンとしてる感じ
  (^O^)
2.2016年10月13日、このチョコレート色がなんとなく良い感じだが、環境などの
  差によっては更に濃くなることもある
3.2016年10月16日、こちらは大分色合いが掠れてきたミドルからアッパー寄りの
  捕虫嚢
4.2016年10月26日、大分色合いも薄くなってきたミドルからアッパー一寸手前の
  嚢だろうか。掌に撮ってみたがこれで12cm程度
5.2016年11月23日、未だ多少は鈴なりに近いが、気温が低下してきているので、
  これからはたいして見られる感じにはならないだろう
6.こちらから三枚は2017年3月8日に撮ったもので、こちらは1m程度徒長した枝に
  出来たアッパー。殆ど色合いは無くなった。ロアーに比べやや口部が広がる傾向にある
  様だ
7.こちらは別の個体に出来たアッパーだが、左写真の個体と特に差は無い
8.こちらは3株寄せ植え個体の地際に発生した腋芽に出来たロアーだが、この時期はショ
  ボい嚢ばっかりだね~(´艸`*)

 

1.2017年3月8日、掌に取ってみたが、我が家では最大でもこれ位の大きさで、一寸
  イマイチかな
2.2017年4月18日、何度目かの腋芽が発生してきた。アンプに似てグランドもどき
  のロアーがこれから湧いてくるはず
3.2017年9月27日、ロアーからややミドル辺りだが、結構色合いが濃い感じだね
4.こちらから三枚は2017年12月31日に撮ったもので、こちらはミドル辺りの捕虫
  嚢だが、ストロボが一寸きつくてm(_ _"m)
5.こちらも一寸ストロボがきついが、ポッコリとしたロアー
6.地際から発生した腋芽にボチボチロアーが着いてきた

 

1.こちらから二枚は2017年12月31日に撮ったもので、こちらは徒長した枝にアッ
  パー
2.こちらは腋芽に着いたロアーだが、何か掠れたような色合いでパッとしない
3.2018年7月11日、何となくのっぺりとした雰囲気だね~
4.2018年10月17日、N.gracilisに似て大した大きさではないが、色合いは程良い
  感じ
5.2018年11月13日、最後に残った1株が雌株で、こちらはその雌株のアッパー
6.こちらから三枚は2018年12月28日に撮ったもので、こちらは中間的な色合いの個体

  のロアー
7.左から四番目写真の補虫嚢のその後だが、大した変わりは無い
8.色合いの濃い個体の腋芽に着いたロアー。まあまあ良い感じの色合いではないだろうか

 

1.2019年10月2日、ロアーからややミドル寄りだろうか、大分色合いが掠れてきた
  感じ
2.2019年10月27日、寄せ植え個体の腋芽に着いたロアー。若干色合いは載ってる
  感じ
3.こちらから三枚は今朝202年1月30日に撮ったもので、こちらは別個体の徒長枝に
  ついたアッパー
4.これも別個体のアッパー。色合いは大分なくなってきている
5.ミドル~アッパー寄りの個体だろうか、唯のN.gracilisって感じ^^;

 

1.こちらから四枚は今朝202年1月30日に撮ったもので、こちらは徒長枝にアッパー
  ちょっく口が大きく開いているが、これはこれで良い感じかな)^o^(
2.こちらから三枚は温室外で栽培しているもので、こちらは現在の株姿。夜間は当然10
  ℃以下になる場所なのだが、未だ元気な嚢を着けている。流石に新しい嚢は無理だろう
  が…。結構低温には強いよ~(^_-)-☆
3.左子写真の個体の地際から発生した腋芽に着いたものでロアーからミドル寄りだろうか
4.同じく主茎に着いたアッパー寄りの捕虫嚢。ん~ん、大した特徴は無いね~^^;

 

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