本日は、N.mirabilis var.globosa×Louisaの交配-その4について紹介します。

①交配番号 :NO.56
②交配親  :N.mirabilis var.globosa[♀]×Louisa[♂]
③交配日  :2015年11月24日
④採取日  :2016年4月4日
⑤播種日  :2016年4月6日
⑥発芽確認日:2016年6月23日

種子親のN.mirabilis var.globosaは、従来N.vikingとして流通していたものです。我が家では個体識別のため、導入時の名称をそのまま使用して区別しています。他のN.vikingと同様にロアー~ミドル~アッパーで色合いは変わってきますが、この個体はロアーでも特に色の変化が大きい様で、環境(温度、湿度、光線量等)によって真っ赤に色付くものや、殆どグリーン一色になるもの、翼のみ赤く色付くもの、リップのエッヂだけ赤くなるもの等色々な顔をもっています。
概して湿度が高く陽があまり当たらない環境の場所で着袋すると色付きは特に良くなる様です。又、冬場の気温が低い時期はグリーン一色になる傾向も高いように思います。
一方花粉親のN.Louisaは、(N.ramispina×ventricosa)×hirsutaの交配で、植物体自体種子親には殆ど似ていないようで、花粉親のN.hirsutaの影響がとても強い品種の様です。色合い、リップ及び、嚢表面の産毛等N.N.hirsutaにそっくりで、N.hirsutaのお化けって感じでしょうか。従って強光線には一寸弱いですので、ある程度の遮光が必要な品種です。図体は結構大きくなる様です。
この両親を交配してみました。播種して2ヶ月半程度で発芽してきました。唯、それ以降絶不調が続いており、最終的に1個体のみ残っています。その個体も遅々として大きくなってくれません。今秋以降少しは大きくなってくれるでしょうかね。これからも色々と手がかかってきますが、何とか育て上げたいものです。先週末に温室内のセルトレイを整理していましたら、何と\(◎o◎)/!とっくに無くなったと思っていた本種の実生個体が2芽生き残っていました。早速ビニールポットに鉢上げしましたので、今後はNO-1~NO-3として管理することにしました\(^o^)/。
N.mirabilis var.globosaを大型にした感じになるとは思いますが、色合いは微妙でしょうか。果たしてどんな子ができるのでしょうかね。N.globosaに似て強健な品種になるのは間違いのないところでしょうか、等と思っていましたが、今現在のところ何となくN.Louisaに似ている様な感じがします。下段写真左から、

1.種子親のN.mirabilis var.globosaで、夏場日陰に出来た嚢はこの様に真っ赤
  になる傾向が強い。本種の翼は外に広がるが、ミドル以降は殆ど翼が欠落する
2.花粉親のN.Louisaで、そのまんまN.hirsutaって感じ。結構大きくなり着袋率
  も高い品種
3.蒴果と種子。雌花の数が少なかったので数量も僅かだが、N.vikingと同様実り
  はボチボチ良かった
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1.こちらから二枚は2016年6月23日に撮ったもので、こちらは播種鉢の様
  子。ボチボチ発芽し始めてきた。10芽程度確認できる
2.更にピンポイントでアップ。と言ってもボロデジカメではこれが限度だが・・・・
  今年中には2cm程度までに育って欲しいものだ
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1.2016年7月26日、一寸判り辛いが、3芽程確認できる
2.2016年9月22日、左端縦3芽が本種。10芽あったのが結局この3芽だ
  けになってしまった
3.2017年10月19日、左写真の3芽だが、一番上の個体のみ生き残った
4.こちらは2018年2月26日に撮ったもので、その後の株姿。両親は強健種
  であるにも関わらず、一向に大きくならない。光の春を感じたのかやっと小さ
  いながら着袋が始まった様だ。本種はこの1個体だけなので何とか枯らさずに
  成株になって欲しいものだ。未だ海の物とも山の物とも言えないが、雰囲気的
  にはN.Louisa寄りかもしれない
5.2018年6月6日、多少大きくなって来た様なのでプラ鉢に鉢増しすること
  にした。こちらは植替え前の株姿
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1.こちらから四枚は植替え当日の2018年6月6日に撮ったもので、こちらは
  最新の補虫嚢
2.こちらは一つ前に着いた補虫嚢。やはの未だ海の物とも山の物とも言えないが
  何となくN.Louisa寄り(・・?
3.根鉢を外した状態。思った程の根量ではなかった
4.4号プラ鉢に植付けた様子。これで少しずつでも大きくなってくれれば良いの
  だが…
5.こちらから四枚は2018年8月16日に撮ったもので、こちらは温室内のブ
  ラッチックケースを整理していたら、何と(◎_◎;)逝ってしまったと思ってい
  た本種の実生が2芽共しっかり生きていたではないか!(^^)!。状態はあまり良
  くないが…
6.即日ビニールポットに植付けた。こちらをNO-2個体として管理することにした
7.こちらは左の個体と比べ若干小さめだが、何とかなってくれ~。こちらをNO-3
  個体として管理する
8.こちらは最初に植替えしたもので、左から四枚目写真のその後の様子。多少な
  りとも大きくなってきてくれている様であるε-(´∀`*)ホッ。こちらをNO-1個
  体として管理する
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1.こちらから八枚は何れも今朝2019年2月22日に撮ったもので、こちらは
  NO-1個体の現在の株姿。この個体は葉脈がとても目立つが中々着袋しない
2.NO-1個体に着いた最新の捕虫嚢だが何かめっちゃショボい( ;∀;)
3.こちらから三枚はNO-2個体で、こちらは現在の株姿。未だプラ鉢に鉢上げして
  いないが、今春にも鉢上げできそうな位まで大きくなってきた。それにしても
  成長はめっちゃ遅いが着袋率はとても高い
4.最新の捕虫嚢。色合いは薄く質感もフニャって感じ^_^;
5.一つ前に着いた捕虫嚢。やはり色合いは薄い
6.こちらから三枚はNO-3個体で、こちらは現在の株姿。この個体も未だプラ鉢に
  鉢上げしていないが今春には出来そうだ。この個体も着袋率は高い様だ
7.出来立ての捕虫嚢。未だなんとも言えないが、NO-2個体よりも緑色が一寸濃い
  感じ
8.一つ前の捕虫嚢。何れの個体もN.Louisaが顕性遺伝している様である
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